埼玉県内の新たな東西軸となる「核都市広域幹線道路」は、そのほとんどが構想段階ですが、「埼玉新都心線~東北道付近」は実現化に向けた取り組みが進んでいます。
■「埼玉新都心線~東北道付近」ルートどうする?
さいたま市緑区の「さいたま見沼出入口」でぷつりと途切れる首都高埼玉新都心線は、どこへ伸びるのでしょうか。その延伸ルートの本格的な検討が始まろうとしています。
国土交通省関東地方整備局大宮国道事務所は2023年10月2日、「核都市広域幹線道路」の計画案を作成するため、一般市民に向けてアンケート調査を始めました。
核都市広域幹線道路は、外環道と圏央道の中間あたりに位置する「業務核都市」を結ぶ構想の道路です。横浜・町田・多摩・立川・所沢・さいたま・越谷・柏・千葉などの各都市を結ぶものとされています。
埼玉県内では外環道と圏央道の間を通る新たな東西軸となりますが、現在、検討が進んでいるのが「埼玉新都心線~東北道付近」の区間です。
埼玉新都心線の終点・さいたま見沼からさらに東へ伸ばし、東北道に接続します。東北道側の終点は「浦和IC~岩槻IC付近」です。
道路に求められるサービスレベルは「多車線の自動車専用道路」で、さらに「見沼田んぼをはじめ地域の生活環境、自然環境、歴史・文化資源等に配慮」するという前提はありますが、詳細は未定です。
一方、付近を東西に走る国道16号や国道463号は混雑しており移動速度の低下が顕著です。見沼たんぼ周辺の生活道路を通るクルマの約6割は「抜け道」として同地域を通過するだけであり、生活交通との錯綜が生じているといいます。
大宮国道事務所はこのような現状を踏まえて、「埼玉新都心線~東北道付近」の整備効果として、幹線道路の渋滞緩和や事故減少、救急搬送時間の短縮、災害時の機能・安全性の確保、地域経済や観光の活性化と生活環境の向上を挙げています。
今回のアンケート調査では、圏央道以南の地域の交通課題や道路整備への要望などについて質問され、ルート帯の検討に活用されます。
回答は大宮国道事務所のウェブサイトから。締切は11月30日までです。