スバルのオーストラリア法人は2023年10月5日、「クロストレック」をベースにオフロード仕様を盛り込んだコンセプトカー「スバル ブースト ギア クロストレック コンセプト」を同国で初公開しました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■タフ感すごい! スバル渾身の「アウトドア仕様」
スバルのオーストラリア法人は2023年10月5日、コンパクトSUV「クロストレック」をベースにエキサイティングなオフロード仕様を盛り込んだモデル「スバル ブースト ギア クロストレック コンセプト(以下、ブーストギア コンセプト)」を同国で初公開しました。
ブーストギア コンセプトは、冒険を愛しアクティブライフを楽しむユーザーへの訴求を目的に開発されたコンセプトカー。
ベース車は2022年9月に発表されたクロストレックで、ノーマル状態でも悪路走破性の高いシンメトリカルAWDや220mmの最低地上高を備え、3眼の「アイサイト」を初採用しました。
このクロストレックをベースに、さらなるアウトドアでの楽しみ方を使い勝手を提案するべく、スバルの開発チームによる機能の強化や利便性の向上を図る大掛かりなカスタムが内外装に施されています。
エクステリアの下回りには、傷の付きにくいゴツゴツしたラプター塗装を施したほか、ドア下にアンダーガードが装着されたことで、従来のクロストレックでは走行に躊躇(ちゅうちょ)するようなフィールドであってもガンガン挑める外装を実現。
タイヤもノーマルとは雰囲気が異なるオフロードタイヤを履くほか、車体への泥跳ねを抑えるマッドガードも装備し、見るからに“タフギア”感のあるデザインです。
ボディカラーに採用した「ターコイズブルー」にもスバルらしく深い意味が込められており、宝石のターコイズが持つといわれる「旅の不運を払う」パワーによって、このクルマが目的地に到着するまでの無事が願われています。「安心と愉しさを」を命題とするスバルならではの、ユニークな演出と言えるでしょう。
そのほかブーストギア コンセプトに備わるパーツ類は、どれもデザイン性だけでなく機能性も持たせている点が大きなポイント。
ドアのサイドに装着されるプロテクターは、開くことで小物を置けるスペースに変身し、リアピラーに設けられたマグネットは、アウトドアライフで使用する工具などを一時的に取り付けておくことが可能です。
フェンダー部に設置されたグリップ可能なバーは、マウンテンバイクのハンドルと同じ径となっているので、アクションカメラ「GoPro」の自転車用マウントがアタッチメントなしでそのまま取り付けられるなど、どれを取っても配慮や意味が持たせてあり、自分なりの使い方を探してみるのも面白いでしょう。
スバルのオーストラリア法人のマネージング・ディレクターであるブレア・リード氏は、このモデルについて以下のようにコメントしています。
「スバル特有のシンメトリカルAWDの走破性から、スバル車を愛用するオーナーの多くがアウトドアライフへの興味が深いことを私たちは理解しています。
このコンセプトカー『ブーストギア コンセプト』は、クロストレックが活用可能なフィールドをさらに拡張する手段のひとつとしての、スバルからの提案です」
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ブーストギア コンセプトは、最初は東京オートサロン2023年で初披露されたモデルで、現在はオーストラリアをツアー中です。
同車はコンセプトカーであるものの、今後の車両やオプションパーツを製品化する際の検討材料にもなると発表されており、ツアーの反響次第では今後の市販車に活かされる可能性はあるのではないでしょうか。