2004年以降16回目の開催となった「オーテックオーナーズグループ湘南里帰りミーティング」で中東などで展開される「パトロールNISMO」が展示されました。
■迫力満点のパトロールNISMO。レーシングカーとSUVの融合はかっこいいぞ!
2023年10月7日に大磯ロングビーチで開催された「オーテックオーナーズグループ湘南里帰りミーティング」。
日産カスタマイズ系のオーテックとニスモが合併した、日産モータースポーツ&カスタマイズ主催ということもあり、今までに無い車両も展示されました。
様々な展示があった中でひと際存在感を放っていたのが「パトロールNISMO」です。
パトロールといえば、過去に日本ではサファリの名前で販売されていました。
残念ながら国内でのサファリの販売は終了してしまいましたが、現在でも中東をメインにパトロールとして今も健在です。
トヨタ「ランドクルーザー」と共に世界のSUVを牽引するパトロール。
質実剛健のところにラグジュアリー機能も装備し中東では人気が高く、スポーティーなスタイリングを取り入れたことにより、スポーツマインドに心を躍らせる仕上がりになっています。
中東のいわゆる王族と呼ばれる人達は、多くのクルマを所有し気分によってクルマを使い分けます。
例えば、趣味のひとつとして鷹狩りも頻繁に行われます。
鷹を放ち獲物を取りに行く。その時に後方からクルマで追いかけていく必要があります。
鷹は獲物を追いかけて整地された場所だけに行くわけではなく、砂漠や荒地にも行くこともあるでしょう。
そういう場所にも追いつける車両が必要となる。そういう時にパトロールが必要になるわけです。
速度域も高く安定性も欲しい、なによりエンジンパワーも欲しい。
ということでエンジンは5.6リッターV型8気筒エンジンを搭載。さらにGT-Rのエンジンを組み立てる「匠」チューニングが施され、最高出力428HP、最大トルク560Nmを絞り出します。
そのパワーを受け止めるタイヤも275/50R22という、巨大なブリヂストンの「デューラーH/T」を装着。ホイールも鍛造の専用ホイールとなり、ニスモロードカーと同じような意匠になっています。
パトロールNISMOのボディサイズは全長5315mm×全幅1995mm×全高1940mmと巨大なサイズです。
世界のラグジュアリーSUVと比較しても遜色無い大きさを持っています。
そこにニスモのスポーツマインドが足されたパトロールニスモは、世界を見ても唯一の存在かもしれません。
そんなエクステリアはニスモロードカーを意識したデザインとなり、ゼロリフトを目指し空力も考えられたものになっています。
ガンメタのボディカラーに赤いリップやサイドステップ、リアのディフューザー形状を入れたバンパーなど、まさにニスモロードーカーです。
インテリアもブラックとニスモの赤をふんだんに取り入れ、派手な作りになっています。
ステアリング、インパネ、センターコンソール、ドアパネルにはカーボンがあしらわれ、スポーティーな雰囲気に仕上がっており、ヘッドレストにはニスモの刺繍も施されます。
エンジンルームには真っ赤なエンジンカバーが装着され、一味違うというところをアピールしています。
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生産は日産九州工場で行われているということですので、日本でも販売しても良いように思えますが、残念ながら販売は無いと言い、参考までに価格は日本円にして1000万円を超えるそうです。
ちなみに、先代モデルになりますが、日本で人気を誇る「スーパーGT選手権」において、「FRO(ファーストレスキューオペレーション)」車両としてパトロールNISMOが活躍していますので、その走りを見ることができます。
いつか新型のパトロールNISMOに切り替わるかもしれません。その迫力の走りを見てみたいものです。