パイオニアは2023年10月10日、同社が販売しているオールインワン車載器「NP1」を大型アップデートしたと発表しました。従来は音声のみ、またはスマホ上のアプリ地図との連携でナビ機能を有していましたが、今回のアップデートでApple CarPlay/Android Autoに対応。その機能をいち早く体験してみました。
■スマート音声ナビの音声検索機能も向上
パイオニアは2023年10月10日、同社が販売している音声ナビゲーションやドライブレコーダー機能を内蔵したオールインワン車載器「NP1」を大型アップデートしたと発表しました。
今回実施した大型アップデートにおいて、「NP1」のスマートフォン専用アプリ「My NP1」がApple CarPlayおよび Android Autoに対応。「My NP1」の地図画面や誘導・案内画面をApple CarPlay/Android Autoに対応したカーナビやディスプレイオーディオなどの大画面に表示でき、タッチパネルで直感的に操作できるとしています。
このほか、ユーザーからニーズの高かったオービス/取り締まり情報の通知機能が追加されたほか、スマート音声ナビの音声検索機能も向上したとのことです。本アップデートにより、全国359カ所(2023年10月現在)に上る最新のオービスポイント(固定式/半固定式)や、各都道府県の警察が公開している情報をもとにした取り締まり実施地点を、「NP1」の音声を通じて知らせることで安全運転を促すとしています。
さらに、これまでは専用スマートフォンアプリ「My NP1」で行っていた住所検索や電話番号検索などを、「NP1」本体に話しかけることでも行え、さらに使いやすさが向上したといいます。
■最新アップデートされた「NP1」を体験 「見覚え」のある精細な地図表示に安心感!
今回、最新版にアップデートしたNP1をトヨタ「アルファード」に装着したデモカーで、実際に都内を走って体験してみました。
接続自体はとても簡単で、NP1アプリがダウンロードされているスマホを接続し、Apple CarPlay/Android Autoを起動するだけ。今回のデモカーはAndroid端末を接続しての体験です。
最初に気付いたのは、どこかで見覚えのある地図の雰囲気。これは同じパイオニアの「楽ナビ」などのような地図表示となっており、パッと見ではスマホ経由で表示されているとは思えないほどです。
そこから走り始めて実感できるのが、詳細な市街地図表示による安心感です。道路標示の細かさや工夫された色表示のおかげで、走っている道が幹線道路なのか路地などの細い道かがとても分かりやすくなっています。
コンビニやガソリンスタンドなどの施設アイコンや交差点での表示も鮮明で見やすく、またルート案内時には一般道と高速道路で引かれたルートの色が明確に違うことで、どの地点からどの地点までを首都高/高速道路で走るかも一目瞭然です。
また、もともとNP1は音声のみでナビ案内が成立するように工夫されているため、その音声案内と合わせてこの分かりやすい地図表示の案内が組み合わされることで、優れたカーナビ搭載車両と遜色ないイメージで都内を走行することができました。もちろん、他の音楽アプリとの2画面同時表示も可能となっています。
もちろん、NP1の使いやすい音声認識機能はそのままです。まるでNP1と会話をするように、話しかけるだけで目的地の設定が完了できます。今回新たに住所や電話番号でも音声による検索が可能となり、ステアリングから手を離さずに運転に集中しながら操作ができる利便性と安全性がさらに増した印象でした。
デモカーには要望の多かったオプションであるNP1用リアドライブレコーダーも装着されていました。従来は前方、車室内の2カメラ方式だったNP1ですが、これで後方側の映像記録も確認可能となりました。
このような追加機能が、これから購入を検討する人はもちろんのこと、すでに購入している現ユーザーもアップデートを行うことで対応可能となるのが通信機能を有するNP1ならではの特長と言えます。
パイオニアは「今後もお客さまの声を生かしながら、『NP1』の各機能をさらに強化することで一歩先へと進化させ、ユーザーに新しい移動体験を提供していきます」とコメントしており、今後もさらなる進化が期待できる製品となっています。