かつてマツダは、東京モーターショーに次世代ロータリーエンジンを搭載した「RX-VISION」というコンセプトカーを出展しました。どのようなモデルだったのでしょうか。
■流麗なスタイリングが美しすぎると話題に!
新型コロナウイルスの影響で開催を見合わせていた「東京モーターショー」が、4年ぶりに開催。名称を「JAPAN MOBILITY SHOW(ジャパンモビリティショー)」に変更し、新たなイベントとして実施されます。
これまでの東京モーターショーではさまざまなコンセプトカーが公開されました。なかでも「東京モーターショー2015」でマツダが世界初公開した「RX-VISION」というコンセプトカーが話題となりました。
RX-VISIONは、マツダ車に共通するデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」にもとづき、同社が考えるもっとも美しいFRスポーツカーの造形に挑戦したモデルです。
次世代ロータリーエンジン「SKYACTIV-R」を搭載し、マツダがいつか実現したい夢を表現したモデルとして公開されました。
ボディサイズは全長4389mm×全幅1925mm×全高1160mm。コンパクトなロータリーエンジンを搭載したことで、非常に低いボンネットと全高を実現できたといいます。
スポーツカーの王道ともいえるロングノーズショートデッキかつ流麗なスタイリングとし、キャラクターラインを廃したシンプルなデザインで、ボディの映り込みまで考慮された精緻な造形が施されました。
さらに、鮮やかでコントラストを強めた赤いボディカラーをまとうことで、RX-VIOSIONの持つ艶やかさをより強調し引き立てています。
インテリアは、シンプルさと力強さを追求しつつ、職人が手づくりで仕上げた風合いと、精緻さを融合させたデザインとしました。
マシンらしさを追求し計器類を配置したコクピットや、シンプルな形状のインパネ、本革仕立ての馬の鞍をモチーフとしたセンタートンネル部を覆うトリムなど、緊張感がありながらも、手作りによる温かみを感じることができます。
乗車人数は2名となります。
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RX-VIOSIONをベースに、次世代ロータリーエンジンを搭載したスポーツカーが市販化されるのではないかといわれたものの、現時点で実現していません。
ただし、PlayStation用ゲーム「グランツーリスモSPORT/グランツーリスモ7」では、4ローターのロータリーエンジン「SKYACTIV-R」を搭載し、最高出力570馬力/最大トルク540Nmを誇る「RX-VISION GT3 CONCEPT」でドライビングを楽しむことができます。
一方でロータリーエンジンに関しては、プラグインハイブリッド車の発電機という新たな活用法として、SUVの「MX-30」に搭載されて2023年11月に発売される予定。11年ぶりにロータリーエンジン搭載車が復活します。
そして、ジャパンモビリティショー2023でマツダは、2022年11月22日に行われた「中期経営計画のアップデートと2030年に向けた経営の基本方針の発表」とともに公開された2ドアクーペのコンセプトモデル「ビジョンスタディモデル」のようなコンセプトカーを世界初公開することを明らかにしました。
どのようなコンセプトカーが登場するのか、期待が高まります。