地域高規格道路「新潟山形南部連絡道路」の一部を構成する国道113号「小国道路」の建設工事が、山形県側で始まります。
■新潟山形南部連絡道路を構成
国土交通省の山形河川国道事務所は2023年10月12日、国道113号バイパス「小国道路」の建設工事に、11月12日から着手すると発表しました。
小国道路は、新潟県関川村を起点とし、山形県小国町に至る延長12.7kmの自動車専用道路です。道路は2車線、設計速度80km/hで計画されています。将来は、地域高規格道路「新潟山形南部連絡道路」に組み込まれます。
2019年度に全区間が事業着手されていますが、今回着工となるのは山形県側の10.6kmです。事業費は約350億円。途中2か所にトンネル、別の2か所にICが設置される見込みです。
整備により、積雪期の道路機能改善や県をまたいだ観光振興などが期待されています。
山形県の吉村美栄子知事は12日、「小国道路の開通は、新潟・山形両県はもとより、東北と北陸の産業・経済の活性化、広域観光及び地域間交流の拡大等による連携強化に大きく寄与するものであり、現国道113号とのダブルネットワーク構築による国土強靱化を進めるためにも、早期の供用開始を大いに期待している」とのコメントを発表しています。
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小国道路が組み込まれる新潟山形南部連絡道路は、日本海東北道の荒川胎内IC(新潟県村上市)と、東北中央道の南陽高畠IC(山形県高畠町)を東西に結ぶ延長約80kmの地域高規格道路です。
ルートは国道113号と並行しており、現在は西側の荒川道路(延長3.6km)と東側の赤湯バイパス(同7.2km)が開通。その間に位置する鷹ノ巣道路、小国道路、梨郷道路は事業が進行中です。このうち梨郷道路(同7.2km)は2023年度内の開通が予定されています。
事業化に至っていない区間もまだ多くありますが、全線が開通すると日本海東北道と東北中央道を結ぶ「ヨコ軸」ができ、新潟と山形・仙台を最短で結ぶ高規格道路のルートが生まれます。