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クルマの「定番ステッカー」なぜ減った? リアに貼られた3枚の証! 「貼りたくない」人も多い? 廃止された理由とは

くるまのニュース 2023年10月19日 9時10分

クルマのリアには「車庫証明ステッカー」をはじめ「燃費基準達成ステッカー」「低排出ガス車ステッカー」また購入する場所によって「ディーラーステッカー」などが貼られるケースがありました。しかし、最近では車庫証明ステッカーを除き見かける機会が減っていると言いますが、どのような理由があるのでしょうか。

■定番ステッカー! リアの「燃費達成」が消えた理由は?

 クルマには様々なステッカーが貼られています。最近ではフロントガラスに貼られる「車検ステッカー」の位置が変更されたことが話題となりました。
 
 一方でリアにもいくつかのステッカーが貼られていますが、最近では減っているようです。

 クルマのリアには様々なステッカーが貼られており、法律で定められているものでは「車庫証明ステッカー」が挙げられます。

 その他には「燃費基準達成ステッカー」「低排出ガス車ステッカー」また購入する場所によって「ディーラーステッカー」と呼ばれるものなどが存在します。

 そうした中でかつてリアウインドウ目立つ場所に貼られていた「燃費基準達成/低排出ガス車」という2種類のステッカーを見かける機会が減りました。

 ステッカーのカタチは楕円形のステッカーで、燃費基準のステッカーは緑色基調、排出ガスのステッカーは青色基調にデザインされていました。

 燃費基準達成のステッカーは「●●年度燃費基準 ●%達成車」と表示され、その目標年度の燃費基準をどの程度達成しているのかがわかります。

 一方、低排出ガス車のステッカーも目標年度の排出ガス基準と、それをどの程度クリアしているのかがわかります。

 そんな燃費基準達成/低排出ガス車のステッカーですが、2021年にトヨタが同年3月末に「新車への燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの貼り付けを廃止した」と公式ウェブサイトで明らかにしました。

 また、ホンダや日産も「新車への貼り付けをやめます」と説明していましたが、廃止する理由について国土交通省 自動車局は次のように話していました。

「燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの目的は、環境に優しいクルマを一般ユーザーの皆さまに認知してもらうためでした。

 なお2020年12月下旬に経済産業省から『令和3年度税制改正に関する情報』が発表されています。

 その際、燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの表示について『新車に貼り付ける』あるいは『ホームページ・カタログに掲載する』の選択制になる旨の通達がメーカーに出されました。

 通達の趣旨としては、ホームページ・カタログに掲載されれば、一般ユーザーの皆さまにも十分に認知されるだろうという判断です。

 そこで、カタログ表記のみという選択をするメーカーが出てきたということになります」

※ ※ ※

 また前出の国土交通省 自動車局は「クルマのボディに貼り付けた場合、ステッカーの劣化で見えなくなることも考慮しました」とも説明しており、見た目における影響も要因のひとつと言えるようです。

■もうひとつの定番ステッカー! なぜディーラーステッカーを見かけなくなった?

 クルマを購入すると販売会社の名前が入ったステッカーが貼られていることがあります。

 最近では、ひと昔前より見かける機会が減っていますが、そもそもなぜ販売会社のステッカーが貼られていたのでしょうか。

「ディーラーステッカー」とも呼ばれるこれらのステッカーは、新車やディーラーの認定中古車から購入した際に貼られています。

 ディーラーステッカーが貼られている理由としては、販売店の広告目的が1番の目的として挙げられます。

 多くの自動車ディーラーは、クルマを製造するメーカーとは異なった販売会社として活動しています。

 一般的に、ディーラーの名前はメーカーの名前に加えて、販売会社がある地域名で構成されているケースが多く、ステッカーを貼ることで、販売会社側は「この地域にこれだけのクルマを売っています」というアピールができます。

 さらに「この地域で、このメーカーのクルマを買うなら、このディーラー」といったようなイメージを与え、ブランディングにも繋がるという効果が期待されています。

 また、これらのステッカーが貼られているクルマのオーナーは、その販売会社の販売店で点検などを行うと割引があるなどのメリットも一部ではあったようです。

 このように、販売会社は広告効果を期待し、逆にオーナーはキャッシュバックなどを受けられるということから、ディーラーステッカーはよく目にするものでした。

なぜディーラーステッカーを見かけなくなった?

 しかし、近年ではこういったディーラーステッカーを見かける機会が減少傾向にあります。

 これには近年見直しが行われた「併売化」が関係していると考えられます。

 国産メーカーでは、かつて販売会社(ブランド)によって取り扱うモデルに違いがあり、各地域でも差別化されていました。

 例えばトヨタでは「トヨタ店」「トヨペット店」「トヨタカローラ店」「ネッツ店」、ホンダでは「ベルノ店」「クリオ店」「プリモ店」と複数存在。

 しかし、近年では全ての販売店で同じモデルが販売されるようになったことから、特定のディーラーでなくては希望のクルマが買えないという状況がなくなりました。

 このことから、各ディーラーが自社アピールをする必要性が薄れ、現在では新規でディーラーステッカーを貼るということもなくなり、見かける機会が減ったことに繋がったと考えられます。

 そんなディーラーステッカーですが、現在ではどのような状況なのでしょうか。

 首都圏の各社の販売店では次のように話しています。

 トヨタの販売店では「過去にそれぞれのブランドが存在した際にはリアバンパーやリアウインドに貼っていました。しかし、最近では貼る機会が減っています」と話しています。

 またホンダの販売店では「現在、新規でステッカーを貼るキャンペーンなどは行っておらず、キャッシュバック等も行っていません。かつてはそのような取り組みもありましたが、現在では弊社に限らず、多くの販売会社でお取り扱いがないのではと考えられます」と話します。

 さらに日産の販売店でも「ステッカーは廃止されています。以前はディーラーステッカーを貼られているオーナー様に対して、車検などを通していただいた際に割引を行うといったことはございましたが、現在では弊社では行っておりません」と話していました。

※ ※ ※

 このようにかつて定番となっていたステッカーは時代の変化などにより姿を消しています。

 前出とは別の販売店では「お客様の中で『ステッカーは貼りたくない』という人は少なくはないです」と言います。

 そのため、ステッカーがあったとしても貼りたくないという人は一定数は存在するようです。

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