兵庫県などが、高規格道路「播磨臨海地域道路」の優先区間約36kmについて、詳細なルート案を示しました。
■「第二神明~広畑」の詳細は
「播磨臨海地域道路」のうち優先整備区間とされる約36kmについて、兵庫県や沿線市町は2023年10月19日、ICやJCTの位置を含む詳細なルート案を発表しました。
播磨臨海地域道路は、神戸市西区と兵庫県太子町を海沿いに結ぶ延長約50kmの高規格道路です。交通が集中する国道2号バイパスや国道250号の混雑緩和、臨海部の物流効率化などを目的に整備が構想されています。
このうち、第二神明道路から姫路市広畑までの「優先区間」約32kmについて、既に大まかな「ルート帯」は示されていましたが、今回、初めて具体的な案が明らかになりました。
道路は、標準幅員18.75m、車道4車線(片側2車線)、設計速度80km/hで計画されています。基本的に高架橋の続く自動車専用道路です。
ルート案は、第二神明の大久保IC~明石西IC間に新設する明石西JCT(仮称、以下同じ)を起点とし、第二神明と並走した後、新設する加古川JCTで第二神明の南側に移り、その後は概ね山陽電鉄より南側を西進します。
途中に設置するICは、東から稲美・平岡播磨・別府・尾上・高砂東・高砂西・伊保・大塩・白浜北・白浜・飾磨・飾磨西の12か所です。
このうち稲美・平岡播磨・飾磨・飾磨西の4か所は、東西両方向に出入りできるフルインターですが、残る8か所は東西どちらか1方向のみに対応するハーフインターとなります。
JCTは3か所で計画。第二神明と接続する前述の明石西JCTと加古川JCTに加え、大塩IC~白浜北IC間の姫路南JCTは、播但連絡道路に向かう道路と接続します。
ルートは、移転が難しい既存の変電所やガス供給所といったライフライン施設、学校、寺社仏閣、大規模工場などの影響を最小限とするため、道路や水路、緑地といった公共空間や、建物が比較的少ない市街化調整区域などを選んだということです。
県は沿線市町と11月から順次、住民説明会を開き、今後の都市計画決定につなげていく方針です。