アウトドアを意識した「ゴツ系」カスタムを施したSUVやバンの後部に備わる「ハシゴ」は、どのようにして使うのでしょうか。
■1980年代に流行った「ハシゴ」が再びブームに
アウトドアブームとともに、近年は「ゴツ系」カスタムを施したSUVやバンが流行しています。
こうしたクルマの後部には「ハシゴ」が装備されていることがありますが、何のために備わっているモノなのでしょうか。
クルマの後ろに備わるのは、その名も「リアラダー」と呼ばれるもので、もともとは実用的な装備として商用のワンボックスバンなどに取り付けられていました。
屋根上に荷物を積載する「ルーフキャリア」の載せ下ろしをするときに使います。
クルマの荷室容量を超えて荷物を運ぶことができるルーフキャリアは、とかく荷物が多くなるアウトドアレジャーにも便利な装備です。
ただSUVやミニバンのように背の高いクルマの場合、クルマのルーフの上にあるキャリアには、ドアを開けてサイドシルに立っても手が届きづらいため、このラダーを数段登って荷物にアクセスします。
また、装着するだけでアウトドア感やオフロード感を演出できることから、クルマを自分好みに仕上げるドレスアップアイテムとして、1980年代から1990年代に巻き起こった第一次キャンプブームの際に大流行となりました。
トヨタ「ランドクルーザー」や「ハイラックスサーフ」、三菱「パジェロ」、日産「テラノ」や「サファリ」など、当時ブームとなっていたクロカンSUVの多くに取り付けられたのです。
それが、近年のアウトドアブームで再び注目が集めました。
SUVやミニバンのみならず、2023年5月に発売となった三菱のクロスオーバー軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」にも社外オプション品が設定されるなど、現在では社外メーカーからも車検対応のリアラダーが販売されています。
オフロードタイヤの装着やリフトアップなどとともに、リアラダーとルーフキャリアも定番のカスタムアイテムとなっているようです。
デリカミニのほか、「デリカD:5」やスズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」、トヨタ「ランドクルーザープラド」「RAV4」、日産「エクストレイル」など、アウトドアが似合うSUVにはほぼ用意されているといって良いでしょう。
DIYで取り付けることができる商品もあり、「車検対応」と記載のある商品を指示通りに正しく装着すれば、車検も通すことも可能です。
ただし長さやサイズなどが車種ごとに専用設計されているため、他のクルマのラダーを流用することや、自作のラダーを使用することはできません。
また車検対応品部品であっても、リベットで留めたり、溶接して取り外せない固定方法だと、車検に対応できなくなるので注意が必要です。
リアラダーは「指定部品」という規格であり、ボルトやナットで止める形式であれば問題なく、デリカミニの場合、リアラダーを付けると、軽自動車の全長規定3.4mを超えてしまいますが、車検対応品を指示通りに正しくつければOKです。
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ちなみに、ルーフキャリアのないキャンピングカーのリアラダーは、屋根の上を掃除するために備わっている場合もあるようです。
リアラダーについてSNSでは、「リアラダーカッコいい」 「キャンプ場にいると映える」というコメントも多く、昔からあるアイテムではありますが、イマドキの若者にとっても新鮮なアイテムに映っているようです。