ホンダは「ジャパンモビリティショー2023」において、2ドアクーペ「プレリュードコンセプト」を世界初公開しました。将来的に市販化を目指すといいますが、どのようなモデルとして登場するのでしょうか。
■新型「プレリュード」がハイブリッド車で登場!
ホンダは2023年10月25日、「ジャパンモビリティショー2023」で「プレリュードコンセプト」を世界初公開しました。
2022年4月にホンダは「四輪電動ビジネスの取り組みについて」という発表をおこっており、今後「スペシャリティ」と「フラッグシップ」という2つの電動スポーツモデルをグローバルに投入することを明らかにしていたのですが、このうちのスペシャリティとしてプレリュードコンセプトがお披露目されました。
「プレリュード」は、1978年から5世代にわたって販売された2ドアクーペの「スペシャリティカー」です。
スタイリッシュなデザインと、ドライバーの意のままに応える鮮やかな走りで一世風靡。1982年に発売された2代目プレリュードは、デートカーとして人気を集めました。
2001年に販売終了となって以降、プレリュードの車名は途絶えていましたが、22年ぶりにその名が復活したことになります。
プレリュードコンセプトは2ドアクーペスタイルを採用。流れるようなシルエットが特徴です。
シャープなヘッドライトのほか、前後ともに一文字のLEDライト装着。リアには「Honda」と「Prelude」のエンブレムが配されました。
さらに、ブラックメッシュのロアグリル中央にはクリーンなイメージを印象付けるブルーのLEDライトを装着。リアにも同様のライトが備わります。
また、カーボン製のルーフやドアミラーが備わることに加え、トランクリッドスポイラーやリアディフューザー、サイドスポイラーなどもカーボン製となっています。
加えて、ブラックのホイールからブレンボ製の青いブレーキキャリパーがちらりと見え、るほかタイヤは20インチのコンチネンタル スポーツコンタクトを装着。エアロパーツや足回りの装備を見ても、スポーツ性能が高いモデルであることがうかがえます。
今回、内装は公開されていませんが、2+2の4人乗りとなる模様。後席は広々しているとはいえないものの、短い距離であれば乗ることができるといいます。
そんなプレリュードコンセプトは、ハイブリッドシステムを搭載。BEV(バッテリーEV)としなかったのには理由があるそうです。
ホンダの開発者に話を聞くと、軽量化を図ったうえで軽くて楽しくてどこまでも走れるクルマをBEVで作ろうとするには技術的な課題があるといいます。
そのため、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせることで、航続距離の心配がなく、楽しく移動できるスポーツカーを実現するには、現時点ではハイブリッド車が最適であるというわけです。
トランスミッションについて、スポーツカーということでMT(マニュアルトランスミッション)の搭載を期待してしまいますが、今回のプレリュードコンセプトがMT車となるのか明言されていません。
しかし開発者は「いわゆるMTではないかもしれませんが、それに匹敵するような楽しさを提供できるように開発中です」とコメントしています。
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世界初公開されたプレリュードコンセプトは、かつてのプレリュードの後継車として2020年代半ばの発売を目指して開発中しているといいます。
今回、まるで量産車のような完成度で登場したこともあり、近い将来の市販化が期待されます。