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なぜ田舎では「コンビニでエンジン掛けっぱなし」なの? 「ちょっとだけ…」もダメ!? どんな違反行為となるのか

くるまのニュース 2023年11月12日 16時10分

エンジンをかけっぱなしにしたままクルマを放置して買い物をする人を田舎のコンビニなどではよく見かけます。しかし、エンジンをかけっぱなしにするのは、違反にはならないのでしょうか。

■田舎でよく見かけるエンジンかけっぱなし行為……これって違反?

 田舎のコンビニなどでは、エンジンをかけっぱなしにしたままクルマを放置して買い物をする人をよく見かけます。
 
 しかし、エンジンをかけっぱなしにするのは、違反にはならないのでしょうか。

 田舎でよく見かけるエンジンかけっぱなし行為。

 そもそも田舎では「家の鍵をかけないで過ごしている」という人も多く見受けられます。

 このような習慣が、クルマのエンジンかけっぱなしにも繋がっているのかもしれません。

 また、田舎じゃなくても、「少し買い物をするだけで、短時間で戻ってくるから……」という理由でエンジンをかけっぱなしにする人もいるでしょう。

 しかし、こうした行為は停止措置義務違反に当たるおそれがあります。

 道路交通法第71条5号では「車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること」と定められています。

 エンジンのかけっぱなしはクルマが完全に停まった状態ではないので、違反と見なされる可能性が高いでしょう。

 また、エンジンをかけっぱなしにするということは、ほとんどの場合で施錠をしていないことになる他、窓を開けっ放しにしたままクルマを放置していたりすることも多いです。

 鍵の未施錠、窓の開けっ放しは盗難被害のリスクを高めるだけでなく、道路交通法第七十一条では次のように定められています。

「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること」

※ ※ ※

 このようにクルマから離れるときは、エンジンの停止だけでなく、窓やドアの施錠もきちんと確認するようにする必要があります。

■道路交通法だけじゃない? 条例違反となる場合もある?

 エンジンをかけっぱなしにして停止している行為をアイドリングと呼びますが、地域によってはアイドリング自体を条例で禁止としているところもあります。

 東京都では、アイドリングが大気汚染や騒音、悪臭、地球温暖化につながるとして、環境確保条例で禁止と定められています。
 
 東京都のホームページでは、コンビニに行くときや、駅前で人を待つときでもエンジンを止めるよう呼びかけています。

東京都では大気汚染、騒音、悪臭を防止するために、環境確保条例で地球温暖化にもつながるアイドリング・ストップを義務付けている(画像引用:東京都環境局)

 また、東京都の環境局環境改善部の担当者はアイドリングについて次のように話します。

「アイドリングについては、例外を除き、原則、アイドリングは禁止となっています。

 リーフレットにも『こんな時はアイドリング・ストップをしましょう!』として、コンビニエンスストアなどで買い物をしている間などを例示しているとおりです。

 アイドリングをしていることで、知らないうちに周囲に迷惑をかけている場合がありますので、不要なアイドリングはしないようにしてください」

※ ※ ※

 ほかにも、アイドリングストップを定める条例は大阪府など他の都道府県でも多く見られます。

 また、アイドリング行為によって問題となるのは騒音です。

 停める側の人たちからすると、短時間の間だけかもしれませんが、そのような考えの人たちがアイドリング行為を繰り返せば、近所の人に迷惑がかかります。

 環境問題や近隣問題を鑑みると、やはりエンジンのかけっぱなしは避けるようにしたほうが良いと考えられます。

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