ジャパンモビリティショー2023などの自動車イベントではインパクトの強いコンセプトカーやカスタムカーが登場し話題となります。なかでも1995年に登場したルノー「エスパスF1」に様々な反響が集まっています。
■800馬力のV10搭載!? 爆速すぎ「ミニバン」に反響集まる
東京モーターショー改め「JAPAN MOBILITY SHOW(ジャパンモビリティショー)」などの自動車イベントでは、インパクトの強いコンセプトカーやカスタムカーが登場し話題となります。
1995年に発表されたルノー「エスパスF1」もそんなクルマの一つですが、このクルマに対し様々な反響が集まっています。
エスパスは、1984年にルノーから発売されたミニバンです。スチール製シャシに樹脂製パネル外装を使用した画期的なモデルとして登場しました。
1991年、初代のコンセプトを継承しつつより洗練された外観デザインを持つ2代目が登場し、初代に続き欧州でヒットしました。
そんななか、2代目エスパスをベースに1995年に登場したのが、エスパスF1です。
エスパス10周年を記念して作られたこのモデルの最大の特徴は、F1レーシングチームであるウイリアムズ・ルノーが1993年のシーズンで使用した、最高出力800馬力・最大トルク520lb ftの3.5リッターV型10気筒エンジンをミッドに搭載していることです。
6速セミATと組み合わせており、F1マシンそのものとも言える“極速ミニバン”に仕上がっています。
カーボンファイバー製パーツをふんだんに使った軽量なボディによって、0-100km/hは2.8秒、最高速度は310km/h以上と、ミニバンにあるまじき走行性能を誇っていました。
こうした“超”高性能化に対応するため、ワイドボディ化や極端なローダウン、巨大ウィングの装備などでベースとなるエスパスとはかけ離れたデザインとなっていますが、しっかりとしたモノフォルム形状で“ミニバン”としての面影は残しています。
このほか驚きなのは、2列目の中央にエンジンがむき出しの状態で搭載されており、車内の静粛性はまるで担保されていない状態にあります。
このため、車内では4つのバケットシートが設置され、かろうじて4人乗り仕様となっているものの、ロールケージなども設置され、“家族が乗る”とは言えない状況であるのは否めません。
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エスパスF1は、あくまでワンオフモデルとして製作されたため、もちろん市販化はされていません。
しかし、インパクトの強すぎる“極速ミニバン”として、発表された当時から大きな話題を集めました。
今でも「“(車内に)エンジンがのっています”っていうエスパスF1の思想ほんとすき」「カッコイイ」などの声のほか、SNSでもエスパスF1の単語が今でも多数見られるほどです。
このように、エスパスF1は、多大なインパクトを残した伝説級な1台といえるでしょう。