「SEMAショー2023」にて米国トヨタは、スポーティな「タコマ」を世界初公開しました。
■トヨタのデザイナーとエンジニアが現代のストリートトラックを提案
米国トヨタは、「SEMAショー2023」にてスポーティな「タコマ」を世界初公開しました。
より低く、速くカスタマイズされたタコマとはどのようなモデルなのでしょうか。
世界最大級のカスタムカーイベントとしても知られるSEMAショー。
米国トヨタも様々なモデルを展示していますが、その中で青く輝くボディにスポーティなエアロパーツを装着したタコマの姿がありました。
米国トヨタによれば、かつての米国市場スポーティなストリートトラックトラックがあらゆる道路でその存在を知らしめていたと言います。
今回、そんなスポーティトラックをオマージュしたモデルとして、作業場、キャンプ場、登山などではなく、信号の合図で加速パフォーマンスに焦点を当てた低く、速く、カスタマイズされた「タコマXランナーコンセプト」がお披露されました。
タコマXランナーはトヨタR&Dのトヨタエンジニアリングチームと、ミシガン州アナーバーにあるトヨタの有名なカルティデザインスタジオのデザインチームが製作。
タコマXランナーは、421馬力と479ポンドフィートの最大トルクを発生する改良された3.4リッターV型6気筒ツインターボチャージエンジンを搭載。
またシャシの変更とエンジンをサポートするために、トレッド全体の幅を3インチ強増加しフレームを強化しています。
さらにTGNA-Fプラットフォームの柔軟性をさらに実証するために、「タンドラ」のエアサスペンションを調達し、荷物を積みながら可能な限り低い車高を実現しました。
フロントでは、タンドラのサスペンションジオメトリに合わせて上部と下部のアームを延長。ロアアームは車両の底づき性を考慮してカスタマイズされました。
リアでは、タンドラのリアアクスルハウジング、アクスルシャフト、ベアリングに合わせて、フロントエンドの幅と強度に合わせて、アッパーアームとロアアームの長さも延長しています。
足元にはミシュランタイヤ(285/45R21)を装着した鍛造アルミニウム センターを備えています。
インテリアは、基本は標準仕様に準じながらパドルシフトとカスタムなアクセントを付与することで独特の世界観を表現しています。
新型タコマ(2024年モデル)をベースにしたタコマXランナーについて、トヨタのカルティ デザイン リサーチ社のチーフ デザイナーであるアダム・ラビノウィッツ氏は次のように述べています。
「2000年代初頭にはストリートトラックがたくさんありましたが、それらはすべて衰退しました。
そのため今回のタコマXランナーは、ストリートトラックの市場がそもそも存在するのか、それとも市場が完全に私たちの市場に移行したのかを確認するための好奇心の調査という側面もあります」
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往年のスポーティなストリートトラックを彷彿とさせるタコマXランナー。
日本市場では「ハイラックス」が存在しますが、ストリートカスタマイズはあまり見かけません。
今後、米国市場でストリートトラックの人気が再燃すれば、日本でも似たようなカスタマイズが見られる可能性もあります。