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道路の「ひし形」の意味知らない人多い? 栃木県では「緑の◇」も登場、なぜ? 正しく理解したいダイヤマークとは

くるまのニュース 2023年11月20日 9時10分

クルマを運転していると、道路上のダイヤマーク(ひし形マーク)を見かけます。このダイヤマークはどのような意味を持っているのでしょうか。また栃木県には緑のダイヤマークが存在しますが、緑色にした意味とはどのようなものなのでしょうか。

■ドライバーの中には意味を知らない人も? 栃木県には緑の◇も! なぜできた?その驚きの効果とは

 信号機のない横断歩道や自転車横断帯の手前には、道路上に「ダイヤマーク(通称ひし形マーク)」が設置されています。
 
 その中でも栃木県内にある緑色のダイヤマークが話題を集めていますが、一体なぜ整備されたのでしょうか。

 クルマを運転していると、道路上のダイヤマーク(ひし形マーク)を見かけます。

 このダイヤマークは「横断歩道または自転車横断帯あり」を意味するもので、信号機のない横断歩道や横断歩道が見えにくい道路の手前に設置されています。

 一般的には、ダイヤマークが横断歩道から30m手前の地点に1個、さらに10~20mの間隔をあけて1個または2個設置され、クルマのドライバーに横断歩道などがあることを知らせます。

 また2020年に山梨県警が免許更新などで県内の警察署を訪れた男女約2600人にアンケートを実施しました。

 その結果、ダイヤマークの意味を「知らない」と回答した人や、間違った回答をした人の割合が6割超に上ったという結果が出ていたようです。

 そんなダイヤマークですが、通常は黒色のアスファルトに白色の線で描かれます。

 しかし栃木県内にはダイヤマークの周りの部分が緑色に舗装されたものが整備されています。

 この緑色のダイヤマークに関しては、SNS上でも「初めて見た」「蛍光色で目立ってる!」など多くの反響が寄せられていますが、一体なぜ緑色なのでしょうか。

 この緑色のダイヤマークが整備された経緯や理由について、整備に携わる栃木県警察本部交通部交通規制課の担当者は次のように説明しています。

「平成30年(2018年)、JAFが毎年おこなっている『信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査』において、栃木県の一時停止率が全国最下位となりました。

 この結果を受けて各種媒体での広報活動や交通取り締まりなどのソフト面を強化していましたが、それらに加え、ハード面の取組みとして道路の舗装をおこなうことにしました。

 ダイヤマークの周りを緑色に舗装したのは、まずダイヤマークの視認性を上げて目立たせるためです。

 危険を知らせる赤色に対して緑色は優しい色であり、スクールゾーンなどでも利用されていることから採用しました。

 また、ドライバーにダイヤマークの意味があまり浸透していないという話が聞かれたため、ダイヤマークを意識してもらい、歩行者の方の安全を守る目的もあります」

■緑色のダイヤマークの効果はどのくらいあった? 驚きの結果が明らかに!

 さらに担当者は緑色のダイヤマークを整備した時期や場所に関して次のように話しています。

「2023年6月下旬から8月末までの間、県内57か所に整備し、小学生の新学期に間に合わせる形にしています。

 特に、各警察署で調査した歩行者の利用が多い場所や、小学校周辺の横断歩道などに整備しています」

 また、緑色のダイヤマークの整備効果については次のように説明しています。

「ダイヤマークを緑色にカラー舗装する前と後で車の一時停止率を調査しました。

 カラー化前の5月は通過車両2273台のうち732台が一時停止し停止率が32.2%だったのに対し、カラー化後の9月は通過車両2646台のうち1193台、停止率45.1%で、一時停止率は12.9ポイント増加しました」

緑のダイヤマーク、効果は絶大だった?(画像提供:栃木県警察本部交通部交通規制課)

 実際、2023年のJAFの調査においても栃木県の一時停止率は74.8%と全国で3番目に高い結果となり、さまざまな広報や道路整備などの対策が効果としてあらわれているといえるでしょう。

 前出の担当者によると、緑色のダイヤマークに対しては住民から「ダイヤマークが見やすくなった」「緑色なので横断歩道があることに気づきやすい」「車の停止率が上がったと思う」などの声。

 さらには「うちの通学路にも整備してほしい」という要望も寄せられているようです。

 そして今後の整備方針について担当者は「歩行者の保護意識を向上させる足がかりとして、検証結果や効果を踏まえながら設置を前向きに検討していく予定です」と語っています。

※ ※ ※

 緑色のダイヤマークを整備することでドライバーが横断歩道を意識しやすくなり、一時停止率が高まる効果があります。

 この栃木県の事例のように、ちょっとした工夫で歩行者を守る取組みが全国でも期待されています。

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