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約340万円超え! 29年落ち18万キロオーバーの「サビ&傷ありトヨタ車」がまさかの高値に! 使用感ありまくり「プラド」が米に出現

くるまのニュース 2023年11月13日 17時10分

北米のカーオークションサイト「Cars and Bids」で新車価格を超えるプライスで落札されたトヨタ「ランドクルーザープラド」とは、どのような個体なのでしょうか。

■サビ&クリア剥がれもあるのに… 340万円超えの初代「ランクルプラド」出現

 2023年10月31日、北米のカーオークションサイト「Cars and Bids」において、トヨタ「ランドクルーザープラド」が2万3000ドル(当日レートで約348万円)で落札されました。
 
 どのような個体なのでしょうか。

 Cars and Bidsは主に1980年代から現在に至るまでの名車を扱うカーオークションサイトで、米国車をはじめ、欧州や日本車など、数多くのクルマが競売にかけられています。

 今回2万ドルを超える価格で落札されたのは、1994年式ランドクルーザープラド(以下プラド)で、走行距離は約18万キロの個体です。

 ランドクルーザー(ランクル)シリーズは、今から70年以上前の1951年、当時の警察予備隊(現:自衛隊)向けに計画された四輪車を起源に持つ本格四輪駆動車です。

 プラドはこのランクルシリーズの派生モデルとして1990年に登場しました。

 当時、ショートホイールベースの3ドア車のみの設定だったランクル(70系)のワゴン・バンに、ロングホイールベースの5ドア車が追加。

 これを機にランクルのワゴンモデルには「プラド」のサブネームが付き、初代プラドが生まれました。

 悪路での実用車として硬派なデザインのランクルシリーズとは異なり、トレンドを反映させた都会的なルックスが人気を博し、当時のアウトドア・オートキャンプブームも相まって、ランクルの主力モデルとなりました。

 現在は、プラドに変わる新たなモデルとして新型ランクル(250)が登場予定です。

 今回落札された個体は初代プラドのうち後期モデルに位置する1994年型の「SXワイド ディーゼルターボ」グレードです。

 パワーユニットは3リッター4気筒ディーゼルターボエンジン「1KZ-TE」型を搭載し、最大出力130馬力・最大トルク289.3Nmを発揮。4速AT(5速MTも設定)と副変速機を組み合わせるパートタイム4WDです。

 エクステリアはダークブルーとシルバーの2トーンカラー「シーブリーズトーニング」で、大きな傷ヘコミはなくツヤはあるものの、年式相応の塗装の劣化が見られます。

 一部のボディパネルには塗装のシワが見られ、ルーフにはクリアー塗装部の剥がれがあるなど、補修が必要そうな箇所もあります。

 一方で内装はキレイな状態が維持されており、ダッシュボードのわずかな割れや樹脂部の白化、運転席シートのヘタリはあるものの、大きな汚れなどもなく比較的純正状態が維持されています。

 ラゲッジルームはやや使用感が見られ、2列目シートの背部は擦れた跡が目立ちますが、ひどい傷やシミなどはなく、上手に乗られていたことが伺えます。

 なお、ラゲッジルームには3列目用と思われるシートベルトが装備されていますが、日本では4ナンバーの商用車登録となっていたためか、シートは取り外されているようです。

 このプラドには何点かカスタマイズが施されているのも特徴で、エクステリアでは16インチのアルミホイールや社外リフトアップサスペンション、社外マフラーが装着されています。

 ステアリングはMOMO製のウッドステアリングに変更され、ペダルにもRAZO製アルミカバーを装着。

 なお、オーディオは日本語表示のナビのままで、フロントガラスの車検ステッカーや最大積載量表示、さらに日本固有の字光式ナンバープレートホルダーが装着され、現地のマニアにはたまらない装備といえそうです。

 エンジンルームは汚れなどがありますが比較的キレイなまま。下回りも一部のサビこそありますが、シャシーブラックで塗装されており、目立つような補修箇所はないといい、年式が経過した四輪駆動車としては良好な状態を維持しています。

 このプラドは26件もの激しい入札合戦を繰り広げた後、2万3000ドルで落札。

 ランクルブランドでありながらも北米には輸出されなかった希少性やカスタム内容、ほどよい状態などが評価されたのか、約280万円の新車当時価格を超えたプライスで取り引きされ、次のオーナーへと引き継がれていきます。

※ ※ ※

 近年は映画やマンガ、アニメなどの影響から日本車の人気が高まっており、その影響を受けて1980年代から90年代のスポーツカーが輸出され、高値で取り引きされています。

 一方で、スポーツカーではない一般的な乗用車も輸出されることは少なくなく、特に国外展開されていない生粋の日本車が現地マニアに人気を博しています。

 なかには、「JDM(Japanese Domestic Market)カスタム」といい、車検ステッカーやナンバープレート、日本語表記のデカールなど、日本で乗られていたままの仕様を再現することが人気のカルチャーとなっています。

 程度や仕様次第では、今回のプラドのように新車価格かそれ以上のプライスで取引されることも少なくありません。

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