スズキは2023年11月13日、「ワゴンR」の改良を実施し、11月24日から発売すると発表しました。10月に実施された改良で一時廃止となった5速MT車が、約1ヶ月ぶりに復活しています。
■貴重な5速MTが復活
スズキは2023年11月13日、軽ハイトワゴン「ワゴンR」の改良を実施し、11月24日に発売すると明らかにしました。
改良モデルでは5速MT車がラインナップに復活します。
ワゴンRは1993年に登場した軽ハイトワゴンで、スズキ軽自動車シリーズの中核を担うモデルです。
当時、標準的だった軽セダン(ハッチバック)が多くを占めていたなかで、高い全高による広大な室内空間を実現したことが支持されベストセラー化。
スズキを代表するモデルへと成長し、さらに軽ハイトワゴンという新たな人気カテゴリを創出するクルマとなりました。
現行型は6代目で2017年2月に登場。新プラットフォーム「ハーテクト」の採用による軽量化・高剛性化を図るとともに室内空間を拡大し、使い勝手を向上。
さらに、マイルドハイブリッドの設定や先進運転支援機能「デュアルセンサーブレーキサポート」を採用するなど、安全性能も高めました。
なお、ラインナップには当初MT車の設定はありませんでしたが、同年8月にベーシックグレード「FA」(後に中間グレード「FX」へと変更)に5速MT車を追加。フロアシフトと手引き式サイドブレーキを装備しています。
MT車を設定した理由について、過去の取材でスズキは以下のように話しています。
「ワゴンRの5速MT車は、MT車を必要とされるお客様に向けて追加したもので、お求めやすい価格設定としたほか、全10色の豊富な車体色を設定し、幅広い年代の多様なユーザーニーズにきめ細かく応えています」
MT車の販売比率については、「ワゴンRのMT車比率は約1割弱(ワゴンRスマイルを除いたシリーズ中の割合)」と説明しています。
そんななか、2023年10月に実施された改良では価格改定とともに「後退時車両直後確認装置」に関する法規対応に伴う一部仕様変更を実施しました。
このとき、ラインナップ上から5速MT車が廃止され、今後の展開に注目されていました。
そして今回、約1ヶ月ぶりにFX 5速MT車が復活。廃止前と同様に、2WDと4WDどちらも設定されました。
価格(消費税込)は2WD車が129万4700円、4WD車が141万7900円で、従来モデルよりも7万7000円の値上げとなっています。