スズキが2023年11月9日に発表した新型軽スーパーハイトワゴン「スペーシア」シリーズは、後席シートに大きな特徴があります。どのような機能があるのでしょうか。
■ほぼ「高級車」なリアシートがスゴい!
スズキは2023年11月9日、新型「スペーシア」シリーズを発表しました。
6年ぶりの全面刷新で新たに3代目となったスペーシアですが、後席シートにはこれまでにない斬新で画期的な機能が内蔵されています。
スペーシアシリーズはかつて販売されていた「パレット」の後継にあたり、2013年に登場。軽自動車でもっとも人気のジャンルである軽スーパーハイトワゴンモデルで、スズキの主力モデルへと成長しています。
シリーズでは標準タイプに加え、エアロパーツを装備し存在感を高めた「スペーシア カスタム」をラインナップしています。
新型は3代目となり、これまで引き継いできたポップで親しみやすいスタイリングはそのままに、デザインを一新。さらに安全装備の強化や居住性の向上、燃費の向上を図りました。
内外装のデザインモチーフは「頑丈で大容量のコンテナ」で、エクステリアにはコンテナのプレス面を彷彿とさせるビード形状を採用。また、フロントフェイスからリアまで続くキャラクターラインを配すことで、スクエアさが強調されたデザインとなりました。
標準タイプの新型スペーシアでは、柔和なパステル系のボディカラーを設定し、丸みの帯びたランプ形状を採用することで親しみやすさを高める一方で、新型スペーシア カスタムでは横基調のメッキガーニッシュや切れ長のヘッドランプを装備し、精悍な表情になりました。
インテリアは、インパネや前席ドア上部を立体的にすることで広さを表現。新型スペーシアではブラウンを基調とし、カフェラテ色をアクセントとすることで、心地よい空間を演出。
新型スペーシア カスタムはブラック基調にボルドー(ワインレッド)とピアノブラック加飾を用いたほか、スエード調のシート表皮を採用することで、上質感を高めています。
そして新型のリアシートには大きな特徴があります。
新たに採用した「マルチユースフラップ」は座面の先端に内蔵されたヘッドレストのような機構(フラップ)がシートから分離して伸縮し、角度も調整できることでさまざまな使い道ができる装備です。
そのままフルに伸ばせばオットマンモードとして利用できるほか、中間で固定することで走行中に姿勢を支えられるレッグサポートモード、格納してフラップを起こせば、後席に積載した荷物が落下しないようストッパーとしても機能します。
さらに、左右独立したアームレストを後席中央に装備しており、スライドドアには日差しを遮るローラーブラインドが装備されるなど、上級モデル並みの居住環境を実現しています。
また、安全装備としては、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、歩行者や自転車を検知する「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキ初採用し、全車に標準装備しました。
加えて、全車速追従のアダプティブクルーズコントロール、車線維持支援機能、標識認識機能、電動パーキングブレーキおよびブレーキホールド機能を設定するなど、ほぼ上級車と遜色のない充実した内容となっています。
パワートレインは660ccエンジン+マイルドハイブリッドに新CVTを組み合わせ、2WD(FF)と4WDを用意。スペーシア カスタムにはさらに、ターボエンジン搭載グレードも設定しています。
新型スペーシアの価格(消費税込)は153万100円から182万4900円、新型スペーシア カスタムは180万1800円から219万3400円で、11月22日の発売を予定しています。