ホンダは、2024年春に国内で発売予定の新型コンパクトSUV「WR-V」に関する情報を先行公開しました。同社の「ヴェゼル」とほぼ同等な全長4.3m級の小型サイズですが、より低価格な200万円台前半からの設定となる予定です。
■タフさや実用性の高さを感じさせるスクエアなフォルムがカッコいい!
ホンダは2023年11月16日、新型「WR-V」に関する情報を先行公開しました。
新型WR-Vは全長4.3m級のコンパクトSUVで、12月に正式発表し2024年春に発売の予定です。
国内の新車市場において、近年著しくシェアの拡大がみられるのがSUVカテゴリーです。
ここ10年でセグメントシェアは4倍、台数は年間90万台の市場へ成長しているといいます。
そんななかでホンダのSUVは、ミドルクラスの「ZR-V」とコンパクトクラスの「ヴェゼル」の2モデルのみをラインナップしていますが、更なる市場拡大を目指すべく、新型WR-Vの国内導入が決まりました。
正式な販売価格(消費税込み)は発表されていませんが、ホンダでは200万円台前半からを予定していると説明します。
同じコンパクトクラスのヴェゼルが、1.5リッターガソリン車で239万9100円から261万9100円、e:HEV(ハイブリッド車)で277万8600円から341万8800円と設定されており、新型WR-Vの価格がより安く抑えられていることがわかります。
新型WR-Vのボディサイズは、全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mm、ホイールベース2650mm(暫定値)。
ちなみにヴェゼルは全長4330mm×全幅1790mm×全高1580-1590mm、ホイールベース2610mmで、全高以外は新型WR-Vとかなり接近していますが、外観デザインや室内の空間設計などは2モデルで大きく異なります。
新型WR-Vのスタイリングは、スクエアさが強調されタフな印象。全高も高く、外観からも室内の広さや実用性の高さが感じられます。
これに対しヴェゼルはスポーティなクーペ風の流麗なフォルムで上質さもあり、2モデルは全く別のキャラクターであることが外観からも明確です。
新型WR-Vのデザインコンセプトは「MASCULINE&CONFIDENT(マスクリン アンド コンフィデント:自信あふれるたくましさ)」で、高く配置したベルトラインと厚みのある車体造形を与えました。
前後のランプ類にはLEDが採用され、特にヘッドランプユニットには、デイタイムランニングライト、ポジションライト、ターンライト(ウィンカー)を兼用したLEDトリプルファンクションが導入されています。
ボディカラーは、国内初導入の上質な赤「イルミナスレッドメタリック」のほか「プラチナホワイトパール」「クリスタルブラックパール」「ゴールドブラウンメタリック」「メテオロイドグレーメタリック」の全5色が設定されます。
なお新型WR-Vでは、ベーシックな「X」と、上位グレード「Z」「Z+」の3グレードが設定される予定。
Xには16インチスチールホイールとシルバー塗装のフルホイールキャップが、Z/Z+にはベルリナブラックと切削加工を施した17インチアルミホイールが装備されます。
■上質な内装がオシャレ! クラストップの広い空間にも注目だ
新型WR-Vの室内は、コンパクトSUVクラストップの広く快適な空間を特徴とします。
頭上高は高く取られ、後席の足元にも余裕があるほか、荷室も壁面をフラットな形状にしたり、床下収納を設けるなどして、458リットルと十分な空間を確保します。
内装のレイアウトは、水平基調でシンプルなデザインを基本に、スイッチ類を中央に配置することで運転しやすさを目指したものです。
運転席は、高いヒップポイントによる見晴らしの良い視界と、セダン車のような自然な運転姿勢を両立。
ホンダによると、運転のしやすさを考慮し、ボンネットフードの高さや形状を吟味したり、スクエアな視界を追求したといいます。
1リットルのペットボトルが入る大きなドアポケット収納や、スマートフォンが収納できるアームレストポケットなど、実用性にも気配りされています。
後席ドア下部の切り欠きや前席シートバックの形状を工夫したことで、乗降性も向上させました。
内装のコーディネイトも見どころです。
ファブリックシートのXグレードに対し、上位グレードのZ/Z+では、プライムスムース(合成皮革)×ファブリックのコンビシートや、インパネまわりでも本革巻ステアリングホイールやセレクトレバー、プライススムースドアライニング、7インチTFTメーター(全グレード共通)など、上位クラスに匹敵する仕立てとしました。
また人が触れる内装パーツには柔らかな素材を使用し、クラスを超えた上質な印象を与えます。
このほか新型WR-Vでは、先進運転支援機能「ホンダセンシング」や、コネクティッド機能「ホンダ コネクト」も搭載され、高い安全性や利便性を確保します。
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WR-Vの車名は、これまでにも海外市場でタイやインドネシア、マレーシアなどで販売されるコンパクトSUVとして使われていますが、今回導入予定の新型WR-Vはこれとは別のクルマです。
2024年春に発売予定の新型WR-Vは、2023年6月6日にインドで世界初公開された新型コンパクトSUV「エレベート」と同じクルマで、国内にもインド工場製モデルが輸入されます。
インド製の新車が国内導入されるのはホンダでは初のことだといいます。
なお新型WR-Vに搭載されるパワートレインは、インド仕様と同じく最高出力121馬力、最大トルク145Nmを発揮する1.5リッターi-VTEC DOHCガソリンエンジンとなるようです。