MT車の運転において「坂道発進が難所」とも聞かれますが、エンストせずに坂道発進をするコツはあるのでしょうか。
■ どうすれば「坂道発進」上手く出来る?
一部のユーザーからは「MT車は操作が難しい」などと言われることがあります。
特に「坂道発進が難所」とも聞かれますが、エンストせずに坂道発進をするコツはあるのでしょうか。
MT車は、加速に合わせて運転手がシフトチェンジしていく必要があります。
発進の際はブレーキとクラッチの両方を踏んでおき、ブレーキからアクセルに踏み替えて一定の力をアクセルペダルに加えます。
ある程度の回転数になったら、クラッチを半分戻した状態(半クラッチ)にしていくと、クルマが動き出します。
シフトチェンジでは、アクセルを戻すと同時にクラッチも踏み、シフトチェンジ、そしてクラッチを戻したと同時にアクセルを踏み込むという文字で書くと忙しい状態になります。
停止ではアクセルからブレーキに踏み替えて減速して、速度が遅くなったらクラッチペダルをいっぱいまで踏み込み、止まる位置に合わせてブレーキを調節します。
発進や停止など基本的操作がAT車よりも難しいMT車は、マニュアル免許を保有する人でも苦手意識を持っているケースが少なくありません。
そのため教習所では、難易度が高くて乗りこなせないと感じて途中でMT車からAT車に変更する人もいるようです。
難易度が高く感じる場面としてよく挙げられる理由は、発進時ではクラッチを早く離してしまうとエンストしてしまう可能性があるため、半クラッチを保つタイミングが難しいからです。
そのため、渋滞時では半クラッチを伴った発進と停止を繰り返して行うため、慣れていないドライバーや、苦手意識があるユーザーにはAT車よりも大きな疲労感があります。
MT車の運転は難しく苦手意識がある人も少なくないですが、特に坂道発進は教習所の最初に感じる難関で苦手意識を持ってしまう項目です。
坂道発進とは、渋滞や信号で停止するなどが理由で坂道の途中でクルマを停止させた状態から発進させることを指します。
平地の発進とは違って坂道の発進のほうが勾配で重力により引っ張られてしまい、うまく発進できない場合も少なくありません。
そのため、通常の発進ではなく坂道発進の技術を用いて発信する必要があります。
MT車ではクラッチ操作の失敗やハンドブレーキの下ろすタイミングをミスしてしまうと、発進できずに後ろに下がるもしくはエンストします。
MT車では坂道発進を成功させるための上手くできるコツを知っておくと、スムーズに発進できます。
■MT車の坂道発進のコツはある? プロに聞いてみた!
そんなMT車の坂道発進ですが、上手に行うコツなどはあるのでしょうか。
関東圏の自動車教習所の教官は、次のように話します。
「教習所には、コース内に坂道が設置されていて、そこで坂道発進の練習を行います。
MT車で坂道発進を行う場合は、フットブレーキを利用して完全に停止します。
この際には、クラッチを踏んでいる状態で、そこからサイドブレーキを引きます。
そこから発進する際には、クラッチを『半クラ』状態にし、アクセルをゆっくりと踏みます。
ここではまだサイドブレーキを引いた状態なので、クルマが少し動きます。
初心者はここで不安を感じることが多い印象です。
そのタイミングでサイドブレーキを戻し、アクセルをしっかりと踏んで、クラッチを離してギアを入れることで、坂道発進ができるという流れになります。
コツとしては、半クラの状態に慣れるというのが重要で、発進時にしっかりとアクセルを踏んで、クラッチを繋ぐことです」
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このように、慣れや経験によってMT車の操作に対する意識が大きく変化すると言っても過言ではありません。
また、MT車に乗りたいと考える場合は、事前に練習を行うことができる自動車教習所もあるようです。