三菱の「デリカシリーズ」として、「デリカD:2」がラインナップされています。デリカの名を冠していても、タフ系ではデリカD:2とはどのようなモデルなのでしょうか。
■ファミリーでの使い勝手を重視したデリカD:2
三菱「デリカD:5」といえば、ミニバンの広い室内空間と悪路走破性に優れたSUVを掛け合わせた「SUVミニバン」として人気を得ています。
デリカシリーズとして、軽自動車の「デリカミニ」が追加され、2023年6月に発売されましたが、実は小型車版のデリカが存在するのです。
それが「デリカD:2」です。
デリカD:2は、コンパクトなボディサイズでありながら広々とした居住空間、乗り降りのしやすい後席スライドドアと多彩なシートアレンジ、使い勝手の良さと優れた予防安全機能を特徴としたトールワゴンです。
初代モデルは2011年に登場。三菱がスズキからOEM供給を受けるモデルで、スズキでは「ソリオ」として販売されています。
現行モデルのデリカD:2は2020年にデビューした3代目で、標準仕様のデリカD:2とカスタム仕様の「デリカD:2カスタム」(ソリオ バンディット)が設定されます。
そのうえで、デリカD:2の外観は、フロントグリルに立体感のあるメッキガーニッシュを採用し、力強い存在感を演出するとともに、ヘッドライトをブラックアウト化することで、気品ある上質なデザインです。
一方のデリカD:2カスタムは細部まで造り込まれた立体感のあるフロントグリルを採用し、ポジションランプを上部、ヘッドライトを下部に配置する独創的なレイアウトとしました。
内装は、ソファのようなシートが特徴的で、リビングルームのようなインテリアを採用。2列シートを備えた5人乗りです。
デリカD:2はネイビーとアイボリーを基調とし、シートは光沢のあるライン柄とグレーミックス表皮を組み合わせており、デリカD:2カスタムはボルドーとブラック基調とし、アクセントとしてメタルのような表皮を用いることで上質感を表現しました。
最新のデリカD:2は2023年6月に一部改良しており、予防安全技術「三菱e-Assist」に車線逸脱抑制機能を追加し、走行している車線をはみ出しそうになるとステアリング操作を促し、クルマを車線内に戻すサポートをおこなうよう制御を加えました。
さらに、機能面では、パワースライドドア予約ロック機能にリクエストスイッチ連動機能を追加。
キーを携帯してスライドドアを閉めている最中に、前席ドア、バックドアのスイッチを押すことでドアロックの予約ができ、パワースライドドアが閉まると同時に施錠が完了するなど、利便性が向上しています。
デリカD:2/デリカD:2カスタムに搭載されるエンジンは、1.2リッター直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドです。ソリオとは異なり、デリカD:2には純ガソリン車はありません。
駆動方式は2WDと4WDが設定されています。
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現在デリカシリーズとして、大きいモデルからデリカD:5、デリカD:2、デリカミニがラインナップされており、いずれもスライドドアを備え、広い室内空間を備えているのが特徴です。
その一方で、デリカD:5とデリカミニがタフなデザインや走りをウリにしているのに対して、デリカD:2は使い勝手を重視した、ファミリーカーとしての側面が強いようです。