トヨタの欧州法人は、2023年11月21日、コンパクトSUV「ヤリスクロス」の一部改良を発表しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■パワトレ刷新! トヨタ新型「ヤリスクロス」発表
トヨタの欧州法人は、2023年11月21日、コンパクトSUV「ヤリスクロス」の一部改良を発表。新型電動パワートレインを追加するとともに、デジタル化と先進安全技術を進化させました。
欧州向けヤリスクロスのパワートレインは1.5リッタ−ハイブリッドのみですが、今回の一部改良では、従来の「ハイブリッド115」をパワーアップした新型電動パワートレイン「ハイブリッド130」を設定。「GR SPORT」やプレミアエディションなどの上級グレードに搭載します。
ハイブリッド130は強力な電気モータージェネレーターを備えた大型のトランスアクスルを装備するとともに、パワーコントロールユニットも改良。システム総出力はハイブリッド115の116馬力から14%アップの132馬力に、最大トルクは141Nmから30%アップの185Nmを発生します。
0-100km/h加速は0.5秒短縮の10.7秒、80-120km/hの追い越し加速は0.4秒短縮の8.9秒と、優れた加速性能を実現しました。
またデジタルユーザーエクスペリエンスも大きく進化しました。
12.3インチまたは7インチのドライバーズインストルメントディスプレイと、10.5インチまたは9インチのマルチメディアタッチスクリーンを搭載。各種車両情報を表示するドライバーズインストルメントディスプレイは「スマート」「カジュアル」「スポーティ」「タフ」、4つのスタイルオプションを用意しており、気分や旅のタイプに合わせてカスタマイズできます。
マルチメディアシステムにはクラウドベースのナビゲーションを標準装備。ルート、交通状況、遅延に関する最新情報にアクセスしてより優れたドライブ計画を立てることができます。
さらに自然な会話に対応した音声エージェントも搭載。最大5人のユーザーがスマートフォンを使用して車両にアクセスできるスマートデジタルキーも採用しています。
安全面では予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を含む、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」が大幅に進化しました。トヨタセーフティセンスでは、新しいカメラとレーダーシステムにより検出範囲を拡大。プリコリジョンシステムでは、潜在的な正面衝突や、歩行者、自転車、さらにはオートバイを含むさまざまな物体や車両を認識できるようになりました。
このほか、加速抑制機能や減速アシストも追加。また、データ通信モジュールにより、ソフトウェアアップデートに対応し、トヨタセーフティセンスやマルチメディア機能を無線でアップグレードできるようになりました。
今回の一部改良に伴い、専用アーバンカーキ塗装を施した「プレミアエディション」も設定。18インチの5スポークアロイホイールを装備するほか、アーバンカーキのボディカラーに合わせ、インテリアではインストルメントパネルとドアのデコラインなどにグリーンのアクセントを施しています。
新型ヤリスクロスは、2023年11月中に欧州の一部地域でオンライン予約受付を開始する予定です。