クルマのエンジンオイルを交換する際、同時に交換を勧められる「オイルフィルター」。これは一体どんな役目を持っていて、なぜ定期的に交換する必要があるのでしょうか。
■「オイルフィルター」って何? なぜ交換するの
クルマのエンジンオイルを交換する際に、オイルに加えて「オイルフィルター(エレメントとも呼ぶ)」も交換した方が良いと言われることがあります。
このオイルフィルターとは一体どんな役目を持っていて、なぜ定期的に交換する必要があるのでしょうか。
オイルフィルターの役割は、その名の通り、エンジンオイル内に発生した“汚れ”をろ過すること。
エンジンオイルは通常は「オイルパン」と呼ばれるタンク内に入っており、ここからポンプに吸い上げられてエンジンの各部に送られ、エンジン内を巡った後に再びオイルパンへと戻るようになっています。
そしてエンジン内を循環したオイルには、「スラッジ」と呼ばれるエンジンから発生した沈殿物や摩耗粉が混入するので、汚れがひどくなるとエンジンオイルとしての機能が低下するほか、不純物が含まれたオイルを循環させるとエンジンの故障につながる可能性もあります。
これを防ぐため、循環したオイルがオイルパンに戻す際にオイルフィルターで不純物を取り除くのです。
大雑把なイメージとしては、揚げ物をした油を網状のろ過機に通し、残りかすやコゲを取り除くように想像すると、その役割が捉えやすいかもしれません。
■オイルの汚れを防ぐ「オイルフィルター」も劣化する
このようにエンジンオイル内の汚れを防ぐオイルフィルターも、エンジンを動かすごとに汚れがたまって次第に劣化していきます。
このままオイルフィルターが劣化しすぎて「目詰まり」を起こすと、エンジンオイルに含まれる汚れを取り除くことができず、汚れたままのオイルがエンジンを循環してしまうので、定期的なオイルフィルターの交換が必要になるのです。
一般的に、オイルフィルター交換の頻度は「エンジンオイル交換の2回に1度」が目安。
通常エンジンオイル自体が半年に1度、または5000キロごとの交換が推奨されているので、オイルフィルター交換の頻度としては、だいたい1年に1回か、多くて2回でしょう。
そんなオイルフィルターの値段はだいたい1000円から2000円、より優れた効果を持つとされる商品では3000円から4000円と少し値段が上がります。
フィルターの交換作業は腕に覚えがある人であればDIYで出来る人もいますが、基本的にオイル交換と同時の作業になるので、オイル交換を依頼したディーラーやカー用品店で一緒にお願いした方が簡単で安心できます。
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このように、オイルフィルターはエンジンオイルをろ過して綺麗にするとともに、エンジンの故障を防ぐための大事なパーツです。
エンジンオイルの交換に加えて別途費用が発生するため、フィルターの交換はついつい敬遠しがちですが、エンジンオイル交換に合わせて定期的にフィルターも交換もするようにしましょう。