マツダと中国・長安汽車の合弁会社である長安マツダは新型クロスオーバーSUV「CX-50 HEV」を発売しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■新型「CX-50」に“ハイパワー四駆”が追加
マツダと中国・長安汽車の合弁会社である長安マツダは2023年11月17日、新型「CX-50 HEV」を「広州モーターショー」で正式発表しました。
同日より販売を開始しています。
CX-50はマツダが2021年10月7日に発表した「クロスオーバーSUV商品群の拡充計画(以下SUV拡充計画)」で、北米市場に投入することが公表された海外向け中型クロスオーバーSUVです。
マツダのコンパクトカー「MAZDA3」やコンパクトSUV「CX-30」と同様の「スモール商品群」に所属するクルマですが、実際には国外向けに設計された大きなボディを持っており、全長4785mm×全幅1920mm×全高1638mmと、日本で販売されているラージ商品群の「CX-60」と同等の全長をもつほか、かなりワイドな車幅となっています。
2021年11月に世界初公開された後、アメリカ・カナダに加えて、中国市場においても展開されています。
エクステリアは、最新のマツダ共通のデザインテーマ「魂動デザイン」を採用。これにCX-50では車幅を活かしたワイドなデザインや水平基調のホイールアーチが特徴で、都会的なスタイリングです。
インテリアはドライバー中心のレイアウトを採用し、インパネやシートには上質なステッチを施したことに加え、光沢感のある加飾パネルを組み合わせ、高い質感を表現しています。
先進運転支援システムはグレードアップした「マツダ インテリジェント セーフティ アシスト システム」を装備するほか、一部グレードでは前進時左右接近物検知機能やリバーストラフィックウォーニングなども設定。
また、アプリによるエンジン始動やドアロック、空気圧や電圧など車両状態の確認が可能なリモートコントロール機能も搭載しています。
なお、中国においてすでに販売されているモデルは、いずれもFF(前輪駆動)で2リッター・2.5リッターのガソリンエンジンのみとなっていました。
今回追加されたのは2.5リッターガソリンエンジンにモーターとバッテリーを組み合わせるハイブリッドモデルです。
88kWのフロントモーターのみを搭載するFF(前輪駆動)モデルに加えて、リアに40kWのモーターを追加したデュアルモーターe-4WD(電子制御四輪駆動)モデルを用意しています。
この4WDモデルでは、前輪と後輪のトルク配分を100:0から最大20:80まで変更することができ、加速性能と走行安定性を向上させるだけでなく、効率的で強力な出力をもたらすハイパワーモデルに位置するとしています。
さらに、走行モードに「トレイルモード」が設けられ、悪路走行においてもスムーズな脱出を実現するといいます。
新型CX-50 HEVの価格は、19万5800元(約410万円)から23万9800元(約503万円)に設定されています。