2023年11月16日、スバルの米国法人は、新型「フォレスター」を世界初公開しました。日本でも販売されているフォレスターの新型モデルなだけに、日本仕様が気になるところです。過去の販売店へ取材では2025年導入ともいわれる新型フォレスター日本仕様を考察します。
■スバル新型「フォレスター」日本はどうなる?
スバルが2023年11月中旬に開催された「2023年ロサンゼルスオートショー」で、新型「フォレスター」(北米仕様車)を世界初披露しました。
新型は、グリルと左右のヘッドライトがつながったような力強いデザインが採用されています。
エンジンは、最高出力170馬力の2.5リッター水平対向4気筒エンジン。もちろん4WDで、シチュエーションによって最適な制御を行う「X-MODE」を採用。ほかにも2ピニオン電動パワーステアリングに電動ブレーキブースター、そしてフルインナーフレーム構造のボディ、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ、3眼となった最新のアイサイトが搭載されています。
また、19インチのアルミホイールにリヤバンパー下に足を入れると自動で開閉するバックドア、そしてハーマンカードンのプレミアムオーディオ、開閉式のパノラミック・ムーンルーフなども用意されています。
とはいえ、これらのメカニズムの多くは、スバルの技術的フラッグシップとなる「レヴォーグ」が2020年に登場したときに採用されたもの。「レヴォーグ」で使われた技術が、新型「フォレスター」にも展開されたというような内容となっています。
ただし、今回の発表は北米仕様車です。日本向けには、違った仕様になるはず。では、日本では、どのような仕様になるのでしょうか。
そのヒントとなるのが、現行モデルの内容でしょう。現行「フォレスター」には、1.8リッター直噴ターボと、2リッターのハイブリッドという2つのパワートレインが使われています。駆動方式はすべて4WDです。
そうした現状に鑑みれば、日本に投入される次世代「フォレスター」も、全グレードで4WDであるのは間違いないはず。ただし、2.5リッターのエンジンだと、これまでよりも税金が高くなってしまいます。
それよりも、現在の「レヴォーグ」に搭載されている1.8リッター直噴ターボであれば、税金も安く、パワーも同じ180馬力。また、日本はハイブリッドの人気が高いという地域柄もありますから、現在の2リッターのハイブリッド版も継承されるかもしれません。つまり、パワートレインは現行モデルと同じ編成になると予想できます。
次にアイサイト。これはスバルの大きな魅力となる装備ですから、当然、日本にも最新バージョンが投入されるはず。それも車格の高い「フォレスター」ですから、渋滞時のハンズオフ機能も欲しいところです。
ほかに、ハーマンカードンのプレミアムオーディオは、現行モデルにも用意されていますから、新型でも、オプションとして存在するのは確実。同様に、19インチのアルミホイールとムーンルーフも、オプションとして入ってくる可能性は大でしょう。
最後に気になるのは価格です。現行モデルは306~374万円。これに対して、新型はいくらになるのでしょうか。
ここでヒントにしたいのは、新型「フォレスター」と、メカニズムの多くを共有する2020年に登場した「レヴォーグ」です。現行の「レヴォーグ」の価格は、先代よりも全体に50万円以上も上昇しています。そういう意味では、同じように新型「フォレスター」も価格アップはやむを得ないのではないでしょうか。もしも、50万円ほどのアップであれば350万円から420万円。このところのインフレを考えると、もう少し高くなる可能性もあります。実際の価格がどうなるかは、正式発表を待ちましょう。
ちなみにスバルの現在の購入後の納車までの時間は、ほぼ全車が2か月ほど。コロナ禍による生産の乱れは、現在は収まっているようです。新型「フォレスター」も、急いで申し込めば、それほど長く待たずとも手に入りそうな気配。欲しい人は、大急ぎでディーラーに相談してみるのが良いでしょう。