日本で日産「マーチ」の名で販売されていたコンパクトハッチバック「マイクラ」。その次期型が、ルノーグループのEV事業を担うアンペアで生産されることが分かりました。次期型マーチはどのような姿となるのでしょうか。
■次期型マーチまもなく登場へ?
日本で日産「マーチ」の名で販売されていたコンパクトハッチバック「マイクラ」。その次期型が、ルノーグループのEV事業を担うアンペアという新会社で生産されることが報じられました。
マイクラ(マーチ)は日本に加え、ヨーロッパをメインターゲットに定めて開発されたコンパクトハッチバックです。1982年の発売以降、コンパクトなボディに大人5人が快適に移動できる高効率なパッケージングが高い評価を得ていました。
丸みを帯びた柔らかなフォルムで人気を博した2代目は欧州カー・オブ・ザ・イヤーを日本車として初受賞。日産を代表するロングセラーモデルになりました。
派生モデルも展開され、3代目で英国生産の2ドアクーペカブリオレ「マイクラC+C」は日本でも一時期販売されました。しかし販売台数は徐々に減り、日本では2022年限りで販売が終了しました。一方、ヨーロッパでは日本未導入の5代目モデルが2017年より販売されています。
アンペアは、ルノーとアライアンスを組む日産や三菱も出資するEV専業メーカーです。マイクラの次期型はEVになるということですが、どのような姿になるのでしょうか。
そのヒントは2023年9月、英ロンドンを本拠地とする日産デザインヨーロッパ(NDE)が発表した新型「コンセプト20-23」にあります。
コンセプト20-23はNDE設立20年を記念して若手メンバーらがデザインしたコンパクトハッチバックのコンセプトEV。
フロントとリアに大きなエアロパーツを備えたスポーティな仕様ながら、曲線基調のフォルムは日本最終モデルとなった4代目マイクラを彷彿とさせます。ヘッドライトやテールライトは薄い上下の半円形からなるLEDを採用。ドアはAピラーの付け根から開くシザードアを採用しています。
ルノー・日産・三菱アライアンスは2022年1月、新型コンパクトEVの欧州市場投入を発表しました。そのとき公開したティザー画像とコンセプト20-23のヘッドライトの形状が酷似しており、今後市販予定のコンパクトEVをより具体化した可能性もあります。EV化される次期型マイクラはこのようなモデルになるのかもしれません。
「リーフ」に続くEV「サクラ」を軽自動車市場に投入した日産。サクラは一充電走行距離が180km(WLTCモード)と短いものの、毎日の買い物や送迎通勤など、普段使いに最適な軽EVとしてスマッシュヒットとなりました。「軽自動車に続いてコンパクトカーに新型EVマーチ導入!」――このようなニュースがもうすぐ飛び込んでくるかもしれません。