新興EVメーカーのカヌーは2023年11月10日、新型電動ピックアップトラック「アメリカンブルドッグ」を発表しました。どのようなクルマなのでしょうか。
■600馬力超え? 軍用ベースの民生版「アメリカンブルドッグ」初公開
アメリカの新興EVメーカー・カヌーは2023年11月10日、新型電動ピックアップトラック「アメリカンブルドッグ」を発表しました。
アメリカでのピックアップトラック人気はとても高く、乗用車を上回るほどの販売台数を記録しています。電動化は遅れ気味でしたが、近年その動きが出てきて、フォードの「F-150ライトニング」をはじめ電動ピックアップトラックの発表、発売が相次いでいます。
今回、アメリカンブルドッグを発表したカヌーは2018年設立。既成概念にとらわれない発想でユニークなEVを開発しており、大別して「ライフスタイルビークル」「MPDV」「ピックアップトラック」の3タイプをラインナップしています。
すでにアメリカの公的機関や大企業への実績を重ねており、例えばアメリカ陸軍の要請を受けて、同社のマルチプラットフォームを使用したデモンストレーション向け軽戦術車両(LTV)を開発しました。アメリカ航空宇宙局(NASA)にも乗組員輸送用車両を納入しています。また、世界最大のスーパーマーケットチェーン・ウォルマートには、ラストワンマイルのデリバリー車として4500台を納入する計画です。
アメリカンブルドッグはアメリカ陸軍に納入したLTVの民生仕様です。LTVが前席のみのシングルキャブであるのに対し、アメリカンブルドッグは後席を備えたダブルキャブになっています。ルーフキャリアを装備し、一般用途での使い勝手を高めています。メカニズムについては、シングルモーターと2WDまたはデュアルモーターの4WDを設定していること以外の詳細は公表されていません。
参考までにLTVは、最高出力600馬力を発揮するデュアルモーターを搭載し、高めのロードクリアランスと32インチの全地形対応タイヤにより、悪路走破性を高めているのが特徴です。
また、従来からラインナップされているピックアップトラックは、ボディサイズは全長4677mm×全幅1980mm×全高1920mm。モーターの最高出力はLTVと同じ600馬力。一充電あたりの走行可能距離は200マイル(約320km)強です。アメリカンブルドッグは、同じピックアップトラックでもミリタリーの雰囲気が強く、アウトドア色が一段と色濃くなっているのが特徴です。