メルセデス・ベンツ日本は、クーペSUV「GLCクーペ」をおよそ6年半ぶりにフルモデルチェンジしました。2代目となる新型GLCクーペはどういった点が進化したのでしょうか。
■リアルウッド内装の採用で質感も向上
メルセデス・ベンツ日本は2023年11月28日、プレミアムミドルサイズのクーペSUV「GLCクーペ」をおよそ6年半ぶりにフルモデルチェンジしました。
初の全面刷新を実施し2代目となった新型GLCクーペはオフロード性能を向上させたほか、内装の質感を大幅に向上させ環境性能を高めるなど、大きな進化を遂げています。
GLCクーペは、2016年に登場したプレミアムミドルサイズSUV「GLC」をベースに、2017年2月に国内導入を開始したクーペSUV。
クーペのスタイリッシュさとSUVらしい存在感を兼ね備え、GLCと同等の動力性能や利便性を実現させた、国内メルセデスSUVで7番目のモデルとして誕生しました。
傾斜したルーフを持つクーペスタイルながら十分な後席や荷室空間を確保するとともに、ベストセラーモデルの「Cクラス」などと同水準の高い安全技術を搭載しています。
今回初となるフルモデルチェンジをおよそ6年半ぶりに実施し、スポーティで力強いスタイリングとともに、リアルウッドインテリアトリムを採用して、内装の質感を大幅に高めました。
外観では、スターパターングリルと立体的なスリーポインテッドスターを採用し精悍なフロントマスクを形成したほか、サイドのラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く面の陰影でプロポーションを強調。
リアは張り出したフェンダーや水平基調のバンパー、立体感あるリアコンビネーションランプなどによりワイドでシャープな印象としました。
内装では、上下2つに分割した水平基調のインパネデザインとし、仕様による異なるリアルウッドを配置しています。
中央部には縦型11.9インチで運転席側に6度傾けたメディアディスプレイを搭載。また運転席メーターパネルの12.3インチ大型コックピットディスプレイは、3つのスタイルと4つのモードでカスタマイズができる仕様です。
メディアディスプレイには、対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」情報アーキテクチャに表示するゼロレイヤーデザインが採用され、直感的な操作設定を可能とします。
シートポジションなどは指紋や声などの生体認証で設定可能です。
またAR(拡張現実)ナビゲーションシステム、最新世代のステアリングホイールや、64色から選択できて色の連続変化も可能なアンビエントライトなども採用しました。
先進運転支援機能についても、最上級セダン「Sクラス」譲りの最新システムを搭載します。
当初のラインナップは「GLC220d 4MATICクーペ」1タイプのみの設定です。
パワートレインには最高出力197ps、最大トルク440Nmを発生させる2リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンと、エンジンが搭載されます。
また、9速トランスミッション「9G-TRONIC」の間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、短時間に最大で23ps、205Nmのブーストが可能で、スムーズな加速感と燃費の低減に貢献します。
駆動方式は4MATIC(4WD)。オプションとして後輪操舵システム「リアアクスルステアリング」を設定します。
時速約60キロ以下では前輪と逆方向に最大4.5度傾けて小回り性能を向上させる一方で、約60キロ以上では前輪と同じ方向に最大4.5度操舵することで、走行安定性を高める効果が得られます。
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フルモデルチェンジした新型GLCクーペ(GLC220d 4MATICクーペ)の販売価格(消費税込み)は、898万円です。