まもなく再々販売される予定のトヨタ新型「ランドクルーザー70」。各販売店の状況はどのようになっているのでしょうか。
■話題沸騰の新型「ランクル70」今冬、継続販売モデルとして日本に再導入! 販売店はどんな状況?
2023年8月2日、トヨタは「ランドクルーザー70」を今冬にも再導入することを発表しました。
まもなく発売されると見られますが、販売店の状況はどのようになっているのでしょうか。
ランドクルーザーシリーズのなかでは、最もタフな用途に適した「ヘビーデューティーモデル」とされるランドクルーザー70は、1984年から2004年まで販売された後、2014年には期間限定で再販売されました。
今回再導入されるモデルは、法規制に合わせた改良は施されているものの基本設計は1984年当時から変わっておらず、最新の装備が多く採用されているランドクルーザー300やランドクルーザー250とは明らかに一線を画しています。
そんな「玄人向け」のランドクルーザー70ですが、約9年ぶりの再導入ということもあり、販売店ではすでに「争奪戦」が行われているようです。
東京都内の販売店の担当者は次のように話します。
「ランドクルーザー70は唯一無二のモデルということもあり、日本再導入が発表された直後から多くのお問い合わせをいただきました。
ただ、現時点では各店舗1台程度の生産枠しか割り当てられておらず、その枠もすでにお取引のあるお客様にご案内してしまっているため、新規のお客様からのご注文をお受けしていない状況です。
また、愛知の販売店の担当者は次のように話しています。
「現時点では新たにご案内できる枠がない」としたうえで次のように続けます。
「ランドクルーザー70は販売会社ごとに一定の生産枠が割り当てられており、そこから店舗ごとの枠が決められます。
そのため、販売会社が異なる販売店へ問い合わせてみたり、その地域のなかでも大きな販売店に問い合わせてみたりすれば、新規のお客様のオーダーをお受けしている場合があるかもしれません。とはいえ、やはり望みは薄いと考えられます」
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さらに大阪の販売店の担当者は、次のように話しています。
「ランドクルーザー70のむこう1年の生産台数は4800台程度とされています。
全国にあるトヨタの販売店の数がおよそ4900程度であることを考えると、1年以内に納車可能な台数は1店舗あたり1台程度の計算です。
多くのお客様におすすめできるモデルではないとは言え、争奪戦となるのは無理もないかと思います」
■争奪戦は一時的なもの? 将来的には改善されるという見方も
このように、ランドクルーザー70は多くの販売店ですでに新規のオーダーを受け付けていない状況となっているようです。
一方、こうした状況は一時的なもので、将来的には改善されるという見方もあるようです。
前出の大阪の販売店担当者は次のように話します。
「ランドクルーザー70はオーストラリアなどで高い人気を誇っていますが、現地では多くのバックオーダーを抱えており、トヨタとしては、まずはそれを解消する必要があるようです。
オーストラリアのバックオーダーがある程度解消されれば、日本向けのランドクルーザー70が増産される可能性は高いと思います。
特に、今回は前回のように期間限定での販売ではなく、あくまで継続販売されるカタログモデルであることが発表されています。
当面の間は受注が制限されると思われますが、1、2年後にはほかのモデルと変わらない状態になるのではないでしょうか」
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4年を超える長納期が話題となったランドクルーザー300では、いわゆる「転売ヤー」の暗躍によって中古車価格が高騰するといった問題があり、ランドクルーザー70にも同様の問題が起こることが懸念されています。
一方、中古車市場を見ると2014年に再販売されたランドクルーザー70が多く流通していることやすでに海外へも多く供給されていることから、今回発売されるモデルの中古車価格が極端に高騰する可能性は低いと見られています。
果たして再々販売となる新型ランドクルーザー70がどのようなカタチで発表・発売されるのか注目せずにはいられません。