イギリスのオークションサイトで、ミツオカのスーパーカー「オロチ」が約620万円で落札され、SNSなどで話題を呼んでいます。
■ほぼ「新車」状態! 激レア“和製”スーパーカーが驚きの落札価格に
2023年11月16日、イギリスのカーオークションサイト「Collecting Cars」で、国産スーパーカーのミツオカ「オロチ」が、3万3448ポンド(当日レートで約622万円)で落札されました。
走行距離わずか80kmのほぼ“新車”状態だという貴重な個体が海外へ流出したことに対し、SNSなどでは様々な意見が寄せられています。
オロチは、光岡自動車(ミツオカ)が純国産車にこだわり、日本国内での型式取得を目指し開発したスーパーカーです。
2001年に開催された第35回「東京モーターショー」にコンセプトモデルとして出展され、大きな反響が寄せられたことから市販化を決定。
型式認定取得のため、衝突安全試験や環境性能の確保を図るなど苦労を重ね、開発には5年を要したといいます。
2006年10月に市販モデルを発表し、2007年4月から発売開始されました。
自社開発のシャシに、最高出力233ps、最大トルク33.4kg-mを発揮するトヨタ製の3.3リッターV型6気筒ガソリンエンジンと5速ATが組み合わされ、キャビン後方にミッドシップで搭載されます。
ボディサイズは全長4560mm×全幅2035mm×全高1180mmで、極端にワイド&ローな迫力あるフォルムを形成しています。
日本神話に登場する大蛇(ヤマタノオロチ)をモチーフにしたというデザインは非常に個性的なもので、発表当時大いに注目を集めました。
1台1台が手造りで生産され、ボディカラーや内装などもオーダーに応じて細かく選ぶことが可能でした。
当初の計画では、4年間でおよそ400台を生産する予定と発表されましたが、実際にはそこまで満たない生産台数だったようです。
今回イギリスで落札された個体は、2010年に日本で販売された後、シンガポールのコレクターのもとで長く地下ガレージに保管され、その後英国へ輸出されて、2020年7月に再登録されたようです。
今回の落札まで、専門の倉庫で保管されていたといいます。
新車出荷後ほぼ屋内で過ごしてきたとみられ、ブラックのボディカラーの状態は良好で、インテリアもオリジナルのホワイト革内装で華やかなムードを保っています。
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SNSなどには、イギリスで落札された貴重な国産スーパーカーに対し、様々なコメントが集まっています。
多かったのは「懐かしい」「発表されたとき驚いたな」と、当時の衝撃を振り返る声でした。
そのデザインに対しては「良くも悪くも個性的」「どのクルマにも似てない」という声がある一方で「アクが強すぎ」「怖い」「ヘビ顔が苦手」と、イタリアなどのスーパーカーにも負けない存在感に対しては賛否両論あるようです。
また、新車発表時1050万円だった販売価格を記憶していた人からは「620万円か」「プレミア価格というワケではないのね」と驚きの声も。
国内の中古車情報サイトでは、今でも1000万円を超える価格で取引されている事例があることから「海外で買ったほうが安いとは」「貴重な個体がまた国外流出か」などと嘆くコメントも見られました。