2023年度内に発売されるトヨタ 新型「クラウンエステート」とは、どのようなクルマなのでしょうか。
■新型「クラウンエステート」年度内に発売へ
トヨタは新型「クラウンエステート」を2023年度内に発売する予定です。
16代目となった新型クラウン4タイプのうち、最後に登場するモデルとして期待が高まりますが、どのような特徴があるのでしょうか。
1955年の初代登場以来、トヨタを代表する高級乗用車としてラインナップされているクラウンは、16代目の現行型が2022年7月に世界初公開されました。
これまでは4ドアセダンを基本としていましたが、新型ではセダンに加え、「クロスオーバー」「スポーツ」「エステート」と4タイプが登場。さらに歴代初めてグローバルで展開されるモデルとなりました。
2022年9月には第一弾としてクロスオーバーが発売し、続いて10月にはスポーツが、11月にはセダンが販売を開始。残るエステートも2023年度中、つまり2024年3月までに発売されることが予定されています。
クラウンスポーツの発表イベントなどでは、すでにクラウンエステートも実車展示されており、注目される存在です。
なお、北米では一足早い2023年11月15日に発表されており、「クラウンシグニア」という名称で2024年夏に登場することが明らかにされました。
そんなクラウンエステートについてトヨタは「洗練と余裕の大人の雰囲気を併せ持ち、後席のフルフラットデッキと共に、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」だといいます。
エステートの名称は、11代目クラウンのステーションワゴンモデルとして用いられていたことがあり、2007年の販売終了以来17年ぶりの名称復活となります。
ボディはほかの3タイプと比べても車高が高く、一目でエステートとわかる存在感があります。
公表されている開発目標値のサイズは全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mmです。
全長はクロスオーバーと同じで、全高は「カローラクロス」と同等、車幅はクラウンスポーツと同等になるようです。
パワートレインはHEV(ハイブリッド車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)の2タイプとなり、駆動方式は4WDのみが設定されます。
デザインは大きく張り出した前後フェンダーや、大きな21インチホイールを履いていることでSUVらしい力強さを感じさせます。
フロントデザインはほかの3タイプと異なり、ダイヤモンド形を組み合わせたダクトデザインのフロントグリルが特徴で、またボンネットからフロントバンパーまで縦に伸びるキャラクターラインも配され、面が強調された立体的な造形です。
その一方で曲線も多用しており、サイドはリアドアからテールにかけてはステーションワゴンらしい流麗さも感じさせます。
また、Aピラーやクオーター中央より上部がブラックとなる2トーンも用意されるなど、タフさを追求したSUVというよりも、まさに洗練された都会的なスタイルに仕上げられています。
また、インテリアは直線基調のインパネや操作部が集約された、ほかの4タイプとも共通のデザインですが、特にラゲッジスペースはかなり広くなっており、後席はフラットに倒すことで荷室空間を最大限まで広げることが可能です。
北米仕様車では最大6.5フィート(約198cm)の荷物を積むことができると説明されており、長距離移動だけでなく車中泊もできそうな広い空間を持っていることは、大きな特徴といえそうです。
これらのことから、新型クラウンエステートはクラウンらしい上質さを持ちながらも、実用性の高さが最大限プラスされたキャラクターとなることが予想でき、シリーズ中でももっとも利便性の高いモデルとなるとみられます。
この点では11代目クラウンをベースとしたかつてのクラウンエステートとも共通していますが、装いも新たにSUVスタイルへと変貌を遂げ、さらにSUVらしいタフでスポーティなスタイリングも合わさった、全く新しいモデルとして登場します。
現在、正式発表はされていないため、デザイン以外の詳細は不明となっていますが、年度内の登場が明言されていることから、2024年の早い段階の登場に期待が高まります。