スズキのイタリア法人がSUVの「ビターラ」と「Sクロス」の各ハイブリッドモデルに「YORU」を追加しました。日本語の「夜」を意識したという特別仕様車です。
■ボディに「夜バッジ」
スズキのイタリア法人は2023年12月1日、SUV「VITARA(ビターラ)」と「S-CROSS(Sクロス)」の各ハイブリッドモデルに特別仕様車「YORU(夜)」を追加すると発表しました。どのような点が“夜”なのでしょうか。
ビターラは、スズキがヨーロッパなどで展開するコンパクトSUVです。日本では「エスクード」という名称で展開されています。
現行の4代目は、2014年開催のパリモーターショーで初披露されました。歴代で初めてラダーフレーム方式を廃止し、完全なモノコックボディとなったほか、横置きエンジンレイアウトを採用しています。
この現行型ビターラでは、衝突時の衝撃を効率良く吸収・分散する軽量衝撃吸収ボディー「TECT」に加え、ミリ波レーダー方式による衝突被害軽減システム「レーダーブレーキサポート」を採用するなど、パッシブセーフティとアクティブセーフティの両面から安全対策が図られており、ユーロNCAPの安全性能総合評価で最高評価となる5つ星を獲得するなど、高い評価を受けています。
もう一方のSクロスもSUVで、初代は「SX4」として2006年にデビュー。日本では2020年末に4代目エスクードと統合する形で販売を終了していますが、海外では2021年に3代目が登場しています。
今回登場したYORUは、夜の色からインスピレーションを得たユニークな色彩と、専用ディティールの組み合わせが特徴です。
ビターラハイブリッドYORUのカラーリングは、ナイトブルーとムーンシルバーを組み合わせています。
外装は、バンパー、アッパーフェイシア、バーティカルグリルエレメント、デイタイムランニングライトサラウンド、サイドボンネットフリーズにブラックトリムを採用。
さらに、漢字の「夜」があしらわれた「YORUバッジ」がBピラーに付くほか、車内ダッシュボードのアナログ時計も日本の十二支の漢字(子丑寅…)があしらわれています。
SクロスハイブリッドYORUは、カプリブルーのメタリックペイントで夜空を表現し、ミラーキャップやシルバーのフロント&リヤスキッドプレートなど、対照的な要素を散りばめています。
外装はミラーキャップとフロント・リヤスキッドプレートにシルバーを採用することで、優雅さと堅牢さを表現。また、センターピラーにはYORUバッジが配されます。
両モデルとも、星空観察にもってこいなブラックアウト・ブラインド付き電動パノラミック・サンルーフを装備します。
パワートレインは、両モデルとも1.4リッターエンジンと10kWモーターからなるハイブリッドシステムで、最高出力129PSを発生。6速MTと4WD構成され、走る地形にあわせてオート、スポーツ、スノー、ロックの4つの走行モードを選択できます。
価格は、ビターラハイブリッドYORUが3万1990ユーロ(約500万円)、SクロスハイブリッドYORUが3万3990ユーロ(約530万円)です。