2023年12月11日、ステランティスはシトロエンの小型ハイトワゴン・ミニバン「ベルランゴ」をマイナーチェンジしました。エクステリアやインテリアのデザインを大きく改良し、先進的なイメージを高めています。
■新ロゴを中心としたデザインの変更で力強さと先進性を表現
ステランティスは2023年12月11日、フランス「シトロエン」ブランドの小型ハイトワゴン・ミニバン「ベルランゴ」をマイナーチェンジしました。
ベルランゴは、1996年に誕生した小型ハイトワゴンおよび商用バンモデル。
横置きエンジン・前輪駆動のFFレイアウトで、後席のスライドドアを備えるとともに、高い全高と四角いスタイルが生み出す広い客室・荷室空間が特徴です。
ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどを複数ラインナップするなか、2代目からはBEV(バッテリーEV:電気自動車)仕様もされています。
現行モデルは、2018年3月のスイス・ジュネーヴモーターショーで世界初公開された3代目。
初代や2代目同様に2列シートの乗用ワゴンモデルと商用バンモデルが用意されるほか、ロングホイールベース仕様も新設定され、乗用モデルでは3列シートレイアウトを持つミニバンとなっています。
同じステランティスグループにプジョー「リフター」、オペル「コンボ」、フィアット「ドブロ」の各兄弟車があるほか、欧州で提携を結ぶトヨタにもOEMモデルが供給され「プロエースシティ」として販売されています。
また3代目からは日本への輸入も開始され、2列シート版に加え3列シート版「ベルランゴ ロング」をラインナップします。
そして今回、デザインの変更を伴うマイナーチェンジを初めて実施しました。
外観では、フロントマスクにシトロエンブランドの最新ビジュアルアイデンティティを採用したのが大きな特徴です。
グリルとバンパーは単一ブロックを形成し、その中央にはシトロエンの新しい楕円形ロゴ「ダブルシェブロン」が収まります。
そして新ロゴの両側には、ダブルシェブロンのパターンを反映した黒い帯が左右に広がり、垂直バーと2本の水平バーを組み合わせた3セグメントのライトシグネチャーの新しい形状を持つヘッドライトへとつながっています。
ロア部も複層的な形状となり、より垂直な面を形成しワイド感も強調することで、力強さと先進性を表現したといいます。
内装では、インパネまわりの形状を刷新。
10インチのタッチスクリーンを備えたインフォテイメントシステムを標準装備したほか、フル液晶のデジタルメーターパネルや、操作系を集約した新デザインの異形ステアリングホイールなどで、先進的なイメージを高めました。
また前席の「アドバンスト コンフォート シート」は快適性を向上させるとともに、ガラスルーフと収納を組み合わせた「モジュトップ」や多くの収納は継続採用され、室内の使い勝手や居心地の良さを保ちます。
さらに先進運転支援機能も充実させ、安全性もさらに高めました。
欧州仕様の新型ベルランゴは、BEVモデル「e-ベルランゴ」のみを設定。
新しい最高出力100kWのモーターと、50kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池を組み合わせ、回生ブレーキシステムを改良したことで、従来モデルより航続距離を20%延長。最大320km(WLTP複合サイクル)をマークします。
なお欧州以外の市場で新型ベルランゴは、3つのディーゼルエンジンと、2つのガソリンエンジンを設定し、ユーザーのニーズに対応します。