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1000万円級! 丸目4灯の「ロータリースポーツカー」が出現! 5速MT×ハイパワーエンジン搭載の「超極上個体」とは

くるまのニュース 2024年1月11日 6時40分

イギリスのオークションサイトにおいて約1000万円で取引された50年前のマツダ「ロータリースポーツカー」とは、どのようなクルマなのでしょうか。

■より高出力なロータリーエンジン「12A」に換装された希少モデル

 2023年12月22日、イギリスのカーオークションサイト「Collecting Cars」において、マツダ「ロータリースポーツカー」が、10万オーストラリアドル(約974万円)で落札されました。
 
 50年前の1973年式というクラシックなモデルですが、どのような個体なのでしょうか。

 Collecting Carsは、2018年に創設されたカーオークションサイトです。

 欧州をはじめ、シドニーやロサンゼルス、アブダビなどに拠点を持ち、欧州車や日本車をメインにオークションが開催されています。

 今回、約1000万円弱で落札されたのは、1973年式のマツダ「RX-3(国内名:サバンナスポーツクーペ)」です。

 RX-3は、マツダが独自で量産化に成功したロータリーエンジンを搭載し、1971年より1978年まで販売していた小型モデルです。

 4ドアの「スポーツセダン」のほか、2ドアの「スポーツクーペ」、そしてステーションワゴンの「スポーツワゴン」が設定され、日本ではサバンナの名称で販売されていました。

 なかでもサバンナスポーツクーペは、当時国内で開催されていたツーリングカーレースで連勝を重ねていた日産「スカイラインGT-R」の50連勝を阻止したマシンとして知られるほか、海外でもル・マン24時間レースに参戦するなど、サバンナシリーズのイメージリーダーとして、スポーツクーペのキャラクターが強調されていました。

 そして1978年に後継車「サバンナRX-7」(SA22C型・初代RX-7)が登場し、マツダロータリースポーツカーの系譜が受け継がれていくのです。

 今回オーストラリアで落札されたのは、そのRX-3のなかでもスポーツクーペモデルで、グレードは「スーパーデラックス」だといいます。

 ハンドル位置は右で、走行距離はメーター上の表示では6万5000キロ少々を示していますが、実走行かどうかは不明とのことです。

 ボディカラーは、オーストラリアの日差しにも映える「アレクサンドリア ゴールド」で、各部を加飾するメッキパーツもきれいに維持されていることが写真からも伝わります。

 またリアゲートのガラス部分にはオプションのウィンドウルーバーが装着され、1970年代らしいスポーツカーの雰囲気を盛り立てています。

 内装はブラックで、外装同様に50年前のクルマとしては非常に状態がよさそうに映ります。

 新車当時から備わると思われるウッドトリムのステアリングホイールやラジオなども残され、オリジナル度も高そうです。

 搭載するロータリーエンジンは、エンジンルーム内のコーションプレート上は最高出力110psの「10A」型2ローター(491cc×2)だと記されていますが、実車には最高出力120psに向上した「12A」型2ローター(573cc×2)エンジンに換装されており、同エンジンを搭載するサバンナRX-7用の5速MTと組み合わされています。

 このように、オーストラリアで今も残るRX-3 スーパーデラックスは、残存数も少ないと思われる50年前の貴重なクラシックモデルという価値が認められ、1000万円近い高価な落札額で取引されたものとみられます。

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