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まさかの「次期型シルビア」? 日産「2ドア小型スポーツカー」披露していた!? FR駆動×テンロクターボ搭載で期待された「IDx」とは

くるまのニュース 2024年1月5日 7時40分

日産がかつて披露していたコンセプトカー「IDx」は、「次期型シルビアか」ともささやかれた注目モデルですが、どのようなクルマなのでしょうか。

■若者が作り若者に向けた「小型FRスポーツ」の将来像を示した

 2023年10月28日から11月5日から開催された第1回「ジャパンモビリティショー」では、各社から新時代の小型スポーツモデルの姿を示すコンセプトカーが数多く登場しました。
 
 日産ではスーパースポーツカー「GT-R」の将来を示唆するようなコンセプトカー「HYPER FORCE」が初公開されたものの、小型スポーツモデルは登場しませんでした。
 
 しかし、2013年の時点ですでに次世代小型スポーツモデルのコンセプトカーが姿を現していたのです。

 2013年に開催された第43回「東京モーターショー」で、日産は「IDx(アイディー・エックス)」と称されるコンセプトカー2台を世界初公開しました。

 開発のプロセスに、創造力豊かな「ジェネレーションZ(いわゆるZ世代・1990年代以降に生まれた若年層)」が積極的に参画する「コ・クリエーション(共同創造)」を取り入れ、新たな価値観を商品開発に反映したといいます。

 2台ともノッチバックタイプの2ドアクーペで、駆動方式はFRを採用。デザインはかつての「ブルーバード」(3代目)を思わせるクラシカルなものとなっています。

 なかでも「IDx NISMO」はコ・クリエーションプロセスのなかで、かつて日産が開発してきた数多くの箱型レーシングカーのスタイリングを昇華させたモデルです。

 ボディサイズは全長約4100mm×全高約1300mm×全幅約1800mmです。

 エクステリアはスポーティなイメージを高める逆スラントノーズ(ボンネット先端が先方に突き出したスタイル)やカーボン素材むき出しのパネル、サイド出しのマフラー、大型スポイラー、19インチの大径ホイールなど、かつてのレーシングカーの雰囲気とモダンさを融合させました。

 インテリアは、水平基調のインパネや3本スポークのスポーツステアリング、アナログ時計をアレンジしたセンターモニターなどが採用され、エクステリア同様レーシーな気分を盛り上げるようにデザインされています。

 シートは真っ赤なアルカンターラ素材が用いられ、ドアトリムやセンターコンソールなどにもレッドのアクセントカラーがあしらわれたほか、金属の地肌を活かしたパネルも装着するなど、ゲームやアニメの世界のような新感覚のスポーティさも表現しました。

 パワートレインは、高性能な1.6リッター直噴ターボエンジンに、シンクロレブコントロールによるスポーティな走りが楽しめる6速マニュアルモード付CVTを組み合わせています。

 もう1台のIDxである「IDx フリーフロー」は、比較的シンプルかつクリーンにまとめられ、デニム素材のシートやウッドステアリング、生成り色のボディカラーを採用するなど、ファッショナブルにデザインされた一方で、IDx NISMOはスパルタンなマシンに仕上げています。

 発表当時はFR駆動の若者向け小型スポーツという特徴から、「シルビアの復活」「現代版ハコスカ」などと、スポーツカーファンを中心に大注目の存在となっていました。

 しかし、公開から10年が経過した現在に至るまで、直接的な市販モデルは登場していません。

※ ※ ※

 コンセプトを一新し、かつての東京モーターショーの名称から大きな変革を見せたジャパンモビリティショー。

 クルマ業界の枠を超えた新たなショーとして、その方向性が注目されていましたが、トヨタ「FT-Se」やホンダ「プレリュード コンセプト」、マツダ「ICONIC SP」、スバル「SPORT MOBILITY Concept」など、各社からは新時代のコンパクトスポーツモデルが相次いで披露されました。

 日産のHYPER FORCEも話題を呼んだモデルであり「次期型GT-R」などと期待を集めていますが、こうしたスーパースポーツに加え、生産終了から20年以上が経過したシルビアのように手軽に運転を楽しめる、軽量かつ小型のスポーツカーを待ち望む人は少なくないでしょう。

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