近年、人気が高まっている「車中泊」。気になるのはどのくらいのスペースが必要なのでしょうか。
■アウトドアブームで車中泊が大流行!快適に寝られるスペースの広さは?
車中泊する際、非常に重要なのがスペースの広さ。脚を伸ばして寝られるかどうかで快適さが大きく変わります。
では、室内長で何センチほどのスペースを確保すれば快適に寝ることができるのでしょうか。
新型コロナウイルスの流行下では3密を回避して楽しむレジャーが脚光を浴び、アウトドアを趣味にする人の数は大きく増加しました。
家族でグランピングに出かける人も入れば、一人で気ままに旅やキャンプを楽しむ人も。そんなアウトドアの一種として注目を浴びているのが車中泊です。
車中泊はその名の通り、クルマに泊まって夜を明かすこと。ホテル等と比べるとスペースは限られていますが、クルマ選びを誤らなければある程度快適に寝ることが可能です。
地域や天候にとらわれず、駐車が許可されたスペースさえあれば楽しむことができる車中泊は、ソロキャンパーのみならず家族連れからも人気であり、車中泊用のベッドキットやマットも続々登場しています。
仮眠をとるだけであれば、運転席や助手席のシートを倒すことである程度寝ることは可能。
しかし快適に寝ることを目指すならば、車内の一部分をフルフラットにし、そこに寝袋やマットを敷くのが理想です。
車中泊用として選ばれる車両の多くは、後部座席を格納することで車両後部に広いフルフラットスペースを設けられる構造になっています。
例えば、後部座席を格納して荷室と合わせることで、ホンダ「フリード+」の場合は約185cm、日産「エクストレイル」の場合は約174cmのスペースを確保することができます。
ただし、もちろん車種によってスペースの広さには大きな差が。どれほどの長さがあれば快適に寝ることができるのでしょうか。
■「身長+5cmが理想!」 狭い場合はある「工夫」で解決か…
もちろん広ければ広いほど快適に寝られるのは間違い無いのですが、駐車場所や予算の都合上、大きなクルマを買えないケースも多々あるでしょう。
では、最低限どの程度の広さがあれば快適に車中泊することができるのでしょうか。
ひとつのポイントになっているのが、スペースの縦方向の長さ(室内長)です。
身長に対して縦方向の長さが足りない場合、脚を伸ばすことができず、快適に寝ることができません。
ホンダのディーラーの担当者はこう話します。
「ひとつの基準として、スペースの縦の長さが身長+5cm以上であればある程度快適に車中泊することができるとご案内しています。身長よりもスペースが短いと、窮屈に感じる人が多いでしょう」
この条件は、身長が高い人にとっては少々難しいものかもしれません。
しかし1人で車中泊する場合は、ある工夫をすることで脚を伸ばして寝ることができるケースも。
また、スズキのディーラーの担当者は以下のように話します。
「フルフラットにした際の居住空間の長さが短い場合、斜めに寝ることで脚を伸ばして寝ることができる場合があります。
斜めに寝る分、横に使えるスペースの形に制限がありますが、脚を伸ばして寝たい場合は試してみるとよいかもしれません」
車中泊する際に快適に眠れるスペースの長さは、身長+5cmほどであるようです。
ただし、スペースの長さが十分で無い場合でも斜めに寝るように工夫することである程度の長さを確保することが可能です。
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快適に車中泊をするには、自分の身長に合わせた室内空間が必要となります。
しかし、長さの数値だけで判断するのが不安な場合、ディーラーで現車を見て確認することで、快適に寝られるか試すのも1つの手段でしょう。