「東京オートサロン2024」で、BLOWが出展した「ファニーライダー」とは一体どのようなカスタムカーなのでしょうか。
■アメリカ風味満点の注目軽バンコンが登場
比較的安価で購入でき、維持費も安価な軽自動車はセカンドカーとしての需要も高く、クルマ好きにとっては1/1スケールのプラモデルのように気軽なカスタマイズを楽しむことができる車両として人気を集めています。
今回の「東京オートサロン2024」でも軽自動車をベースとしたカスタマイズカーは数多く展示されていましたが、一見するとベース車が何なのか分からないほどカスタマイズされた車両も存在していました。
そんな軽カスタマイズカーの中でも、圧倒的な完成度と“正体不明感”を持っていたのが、多くのボディキットを手掛けることでも知られるBLOW(ブロー・相模原市中央区)がリリースする「ファニーライダー」です。
1960年代後半に登場したフォードのフルサイズバン「エコノライン」をイメージしたフロントマスクを持つこの車両のベースは、なんとダイハツ「ハイゼット トラック」現行型です。
本来は荷台となっている車両後部にはシェルキットを架装し、エコノラインと同じ観音開きのリアゲートを実現。
また、シェルキットはボディサイドまで覆う形状となり、リアフェンダーアーチはエコノラインを思わせる台形となっている点も注目ポイント。
車体サイドに備わるバッテリーなどへメンテナンス時にアクセスしやすいように脱着式のパネルとなっているほか、本来はむき出しの給油口も蓋付きになるなど細部までこだわりが詰まっています。
そんなシェルキットは、一見するとボディの構造変更や溶接を含めた大改造がなされているようにも見えますが、実はトラックの荷台部分はそのままで、そこにスチール製のフレームを組みFRP製のシェルを載せているだけ(と言っても大作業ではありますが)。
もちろん車検を取得して公道を走行することが可能となっています。
そしてオプションとして、リア部分に「ポト窓」と呼ばれる丸い明かり採りを装着したり、観音開きドアの部分への窓などの装着、ポップアップルーフの取り付けなど拡張性もバツグン。
さらに「背抜き」と呼ばれるフロントシート後部のパネルを撤去し、ワンボックスバンのように荷室と運転席を繋げる加工もできる(もちろん車検対応)ということなので、アイデア次第でさらにオリジナリティ溢れる1台を作り上げることも可能となっているのです。
今回、東京オートサロン2024でのブース出展車両は、ファニーライダーのフロントマスク一式とシェルキットの両方を装着したものとなっていますが、カスタムの方法はさまざまです。
もちろん、リアは荷台のあるトラックのまま、ファニーライダーフェイスにすることや、その反対にフロントマスクはハイゼットトラックのまま、リアだけシェルキットを装着するということも可能です。
BLOWではベースとなる中古車探しから新車ベースでの製作まで一括で依頼することもできるそうなので、気になった人はまずはBLOWの公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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ファニーライダーフェイスキットの価格(消費税込)は31万9000円、シェルキット(オプションなし)の価格は162万8000円からとなっています。