1967年製トヨタ「クラウン ピックアップ」のドラッグレース仕様車が世界的なオンラインオークションのコレクティングカーズに出品されました。どのようなモデルなのでしょうか。
■爆速「“商用”クラウン」登場!?
1967年製トヨタ「クラウン ピックアップ」のドラッグレース仕様が世界的なオンラインオークションのコレクティングカーズに出品され、1万8100豪ドル（約170万円）で落札されました。
オーストラリアにはかつてトヨタの生産拠点があり、今回落札された1967年製クラウン ピックアップ（日本名トヨペット マスターライン ピックアップ）は、その初期に生産されたオージートヨタ車です。
ボディのいたるところにある錆は、出品者の情報によるとエイジング加工によるもの。ただ、すべての錆がそうかは不明で、腐食による穴が随所にあり、ヤバイ雰囲気が漂います。
とはいえ、当時のクラウンは、頑丈なフレーム構造。ボディパネルがボロくても、土台となるフレームそのものは耐久性に優れ、修理や改造もしやすくなっています。
実際、エンジンルームや車体裏を覗くと、ピカピカのパーツをふんだんに使って改造されていることがわかります。
1/4マイル（約402m）のドラッグレース向けに大改造された同車の最大の注目ポイントは、3リッター直列6気筒ツインターボエンジン「2JZ-GTE」に積み替えていることでしょう。
2JZ-GTEは1990年代に「トヨタ史上最強」の呼び声が高かった名機。最大出力280ps、最大トルク44.0kgm（第2世代は46.0kgm）という強烈なスペックを誇り、1991年発売の「アリスト」や1993年発売の「スープラ」などに搭載されていました。
そんな名機を480馬力化するなどハードチューニングして同車に搭載。メタノール燃料の使用を前提にしており、1200馬力に対応するGM製3速ATと組み合わせています。足回りも手が加わっています。車内はドンガラ状態で、ボディ剛性を上げるためのロールケージを装備しています。
なお、同車は公道を走ることはできません。1/4マイルを速く走るためだけの、文字通りドラッグレースカーです。