日産が海外で展開している大型SUV「パトロール」。日本では売られていないパトロールのオフロード性能をさらに高めるカスタムを実施した「パトロール ウォリアー」が話題になっています。
■オフロード性能をさらにアップした「戦士」仕様
日産自動車のオーストラリア法人は、大型SUV「パトロール」をベースにオフロード性能をさらに強化したハイパフォーマンスモデル「PATROL WARRIOR(パトロール ウォリアー)」を2023年9月に発表しました。
パワフルさが一層押し出されたパトロール ウォリアーの詳細について紹介します。
パトロールは、日産が1951年に警察予備隊(現在の自衛隊)用車両として試作されたモデルに端を発する四輪駆動車。
国内向けモデルは、1980年登場の3代目から「サファリ」の名称に変更され、5代目モデルが2007年まで販売を続けていましたが、以降は海外専用モデルとして生産されています。
現行型は2010年登場の6代目で、全長5mを超える全長や堂々としたスタイリング、豪華な内装などを備えた日産のフラッグシップSUVとなっています。
そんなパトロールをベースにしたパトロール ウォリアーは、“WARRIOR(戦士)”の名の通り、日産のオーストラリア法人とエンジニアリング会社「プレムカー」が、現地での厳しい悪路の走破性能を高めるカスタムを実施したパフォーマンスモデルです。
車体サイズは全長5269mm×全幅2079mm(ミラー除く)×全高1990mm。
パワートレインには5.6リッターのV8ガソリンエンジンとMTモードを選択できる7速オートマチックトランスミッションを搭載し、最大298Kw(約405馬力)、最大トルク560Nm(約57.1kgf-m)を出力します。
また排気系も専用のアクティブ・バイモーダル・エキゾースト・システムに換装されています。
そして大きく強化しているのが足回りの部分です。
パトロール ウォリアー専用の黒い18インチホイールに、 295/70R18サイズのヨコハマ製「ジオランダー」オールテレインタイヤを装備。
前後の油圧ボディモーションコントロールサスペンションもアップグレードされ、専用レッドスプリングと組み合わせて通常モデルより最低地上高は50mm、トレッドは40mm増加しています。
さらにオフロード走行のためフロントとリアのバンパー形状が見直され、独自のフェンダーフレアキットと統合するなど、ボディ部分を強化しました。
また車両下にはフルサイズのスペアホイールを搭載するスペースを設けています。
室内は3列シートレイアウトで乗車乗員は8人。
さらに内装には8インチのカラータッチスクリーンディスプレイを設置したほか、ドアやダッシュボードにウォリアーブランドのロゴを装備しています。
もちろんオフロード走行だけでなく、舗装路での走行も重視。クルーズコントロールや各種運転支援システムを備えています。
タフさと豪華さを増したハイパフォーマンスモデルのパトロール ウォリアーの販売価格は、10万1160ドル(約987万円)です。