Infoseek 楽天

クルマの「ウインカー」いつ出す? 正解は? 「ギリギリ点灯」はダメ! 30mって何で判断?

くるまのニュース 2024年2月2日 14時10分

ウインカーを出すタイミングは、右左折する30m手前や車線変更の3秒前です。しかし、実のところ30m手前の地点というのは、どこのことでしょうか。

■ウインカーを出すタイミングは早すぎても遅すぎてもNG

 道路交通法によると、ウインカーを出すタイミングは、右左折する30m手前や車線変更の3秒前です。
 
 しかし、実のところ30m手前の地点というのは、どこのことでしょうか。

 隣レーンを走るクルマが、ウインカーを出さずに前方に割り込んできて危険な想いをしたことがある人もいるかもしれません。

 安全な運転のうえでウインカーは重要な役割を果たしますが、適切に使用しなければかえって周囲を混乱させてしまうこともあります。

 それでは、ウインカーはどのタイミングで使用するのが適切なのでしょうか。

 実は、ウインカーを出すタイミングは道路交通法により決まっています。

 道路交通法53条では、ドライバーは右左折のほか、Uターンや徐行、停止、後退、また車線変更するときにウインカーで合図しなければならないと定めています。

 さらに、その行為が終わるまでウインカーを消してはいけません。

 ウインカーで合図するタイミングは、道路交通法施行令21条に記載されています。

 右折や左折しようとするときは、交差点など曲がる地点の30メートル手前、Uターンの場合も同様にターンする地点の30メートル手前で合図します。

 車線変更する際は、その行為を始める3秒前にウインカーを点灯させて合図します。

 徐行や停止、後退の場合は、その行為をしようとするときがタイミングです。

 つまり、あまりに早く合図を出しても、逆に遅すぎても、法に則るウインカーの使い方とはいえません。

 前出の例のように、ウインカーを出すべき場面で出さなければ合図不履行となります。

 また、右左折しないのに点滅させるなど、合図すべきでない場面で出すと合図制限違反に。いずれも、普通車の場合は反則金6000円、違反点数1点がです。

 とはいえ、30m手前や3秒前といわれても、なかなかタイミングを掴めないというドライバーも多いでしょう。

 なにか30m手前や3秒前をカウントする方法はあるのでしょうか。

 横断歩道のある交差点であれば、この先に横断歩道があると予告する、路上に白く描かれたダイヤマークが目安に使えます。

 横断歩道から30m、50mと離れた地点にあるので、2つ目のマークに到達したときがちょうど交差点から30m手前になります。

 また、一般道の破線を使うこともできます。5m長の破線が5mの間隔で描かれているので、ひとつの破線から次の破線までは10mとなり、それを3回くりかえすと30mです。

 比較的規模の大きい交差点では、停止線から30mほどは破線でなく実践が描かれています。

 より大きな交差点では実践がより長くなるので一概にはいえませんが、破線から実線にきりかわったのを目安にウインカーを出すのも方法です。

 車線変更の場合は、ウインカーを出し3秒待ってからクルマを操作する、という習慣をもつとよいでしょう。

■30m前の目安が無い場合はどうしたら良い?

 もし30m前の目安が見つけられない場合は、どうしたらいいのでしょうか。

 見つからない場合のウインカーの出し方について、とある教習所の担当者は次のように話します。

「まず事前に周囲の安全を確認します。

 安全確認ができたらウインカーを出し、心の中で『1.2.3』と数えてからゆるやかに行為を開始します。

 また、右左折や車線変更をする場合には、ドライバーは『どこの交差点で曲がるのか』『そろそろ左折をするから左側の車線に入っておこう』などをあらかじめ意識しておく必要があります。

 急な思いつきで右左折や車線変更をすると、ウインカーを適切に出すことができず、危険な行為となってしまいます」

ウインカーは重要!

 また、安全のためにドライバーが意識するとよいこともあります。

 右左折する際は、曲がり始めてからウインカーを出すと、前進するものと思っていた後続車は驚いてしまいます。

 また、歩行者も自分へ向かってくるクルマの存在に気づかない危険があります。

 そのため、このクルマは曲がります、とウインカーを点灯して周囲にアピールする意識を持つことが大切です。

 青信号で曲がるときは、先にウインカーを出してからブレーキで減速する必要があります。

 また、曲がるクルマの存在を知らせるために、赤信号で停車中もウインカーを点灯させておくことが重要です。

 最も避けたいのは、曲がるためにブレーキを踏んでからウインカーを出すことです。後続車にもブレーキを踏ませてしまうと危険なだけでなく、気分を害し、あおり運転のきっかけを与えてしまう可能性もあるようです。

 右左折のときと同様に、車線を移りながらウインカーを出す行為も、その合図の意味が周囲には伝わりません。もし後続車が加速すれば重大な事故にもつながります。

 実際には、周囲へ十分にアピールするために、ウインカーをチカチカと3秒くらい点灯させてから車線を移動し、完全に終わるまでは点灯させておくと覚えておくとよいでしょう。

※ ※ ※

 ウインカーは、後続車や周囲のクルマ、歩行者に、「次は左に曲がります、右に曲がります」と合図を出してあげられる装備です。

 単に法令上の義務だから使用するのではなく、「なにかアクションを起こす前に知らせる」という気持ちで適切に使うことが大切といえます。

この記事の関連ニュース