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ホンダが新型「プレリュード」発売へ カッコいい“2ドアクーペ”登場! 「現代のデートカー」なの? 「スペシャルティカー」2020年代半ばに導入

くるまのニュース 2024年2月18日 11時10分

2023年10月に発表された「プレリュード コンセプト」には「デートカー」としての素質はあるのでしょうか。

■新型プレリュードは「デートカー」なのか?

 かつてホンダから発売されていた「プレリュード」は、「デートカー」として当時の日本で一世を風靡しました。
 
 2023年10月に発表された「プレリュード コンセプト」にも、「デートカー」としての素質はあるのでしょうか。

「ジャパン・モビリティ・ショー2023」で最も注目を集めたもののひとつがホンダ「プレリュード コンセプト」で、2020年代半ばの発売が予定されています。

 1978年から2001年にかけて販売されていたプレリュードは、その流麗なデザインとスポーティな走りを持つ「スペシャリティカー」として国内外で高い人気を誇りました。

 特に、2代目プレリュードは「デートカー」と呼ばれ、バブルに沸く当時の日本で一世を風靡したことで知られています。

 そうした経緯もあり、多くのユーザーはプレリュード コンセプトに対してかつての「デートカー」の面影を重ねているようです。

 実際のところ、このプレリュード コンセプトは現代における「デートカー」と呼べるものになるのでしょうか。

「デートカー」というもの自体に厳密な定義はありませんが、一般的には「クーペボディの国産車」「手頃な価格」「デートに適した装備」という条件を満たしているものであると考えられます。

 たとえば、「デートカー」の元祖と言われる2代目プレリュードを見ると、低く仕立て上げられたボンネットがつくりだす美しいボディラインと、100万円台からという若いユーザーにも手の届きやすい価格。

 そして運転席側から助手席を操作できるレバーなど、上述した条件をすべて兼ね備えていることがわかります。

 では、この視点でプレリュード コンセプトを見るとどうでしょうか。

 まず「クーペボディの国産車」という条件は満たしていると言えます。ただ、厳密に言えばかつてのプレリュードはノッチバックであるのに対し、プレリュード コンセプトはファストバックであるなど、そのスタイルに若干の違いがあります。

 さらに詳しく見ると、かつてのプレリュードの特徴であった「低いボンネット」についても、衝突安全基準が厳格化されたことなどの理由から完全に再現されているとは言えないものの、フロントのデザインやLEDライトの視覚的高価などによって、可能な限りボンネットが低く見えるような工夫が施されています。

「手頃な価格」については、現時点では具体的な価格が公表されていないため、詳細な判断を下すことはできません。

 ただ、プレリュード コンセプトはハイブリッド車となることが明らかにされていることや、ホイールベースなどを見る限り、基本構造の大部分は「シビック e:HEV」と共通していると考えられます。

 シビック e:HEVの車両価格は398万900円であることを考えると、プレリュード コンセプトが市販された場合も400万円前後となる可能性が高そうです。

 当時の価格と単純に比べることはできませんが、これが「若いユーザーにも手が届きやすい価格」であるかは議論の余地がありそうです。

 最後の「デートに適した装備」についても、詳細がほとんど明かされていない現時点では不透明な部分が少なくありません。

 ただ、現実的に考えると、運転席側から助手席を操作できるレバーのような、かつての「デートカー」を象徴した“直接的”な装備が搭載される可能性は低いと言えるでしょう。

■現代における「デートカー」の定義とは?

 ここまでを見ると、プレリュード コンセプトはかつての「デートカー」とはほど遠いようにも思えます。

 しかし、当時と現代では「デートカー」という言葉が意味するもの自体が異なっているという指摘もあります。

 かつての「デートカー」は、基本的には男性が女性を誘うためのものというニュアンスが多分に含まれています。

 そこには、当時の女性の就業率や運転免許取得率が低かったことなどから、女性の移動手段が男性に比べて少ないという背景があると考えられます。

 それにくわえて、当時はオフラインのコミュニケーションがいまよりも重要視されたことも関係していると言えそうです。

 つまり、若い男女がデートをするために、クルマは必要不可欠なものであったために、「デートカー」という概念が生まれたと言うことができます。

後ろ姿もすてき!

 一方、現代では女性の就業率や運転免許取得率も上昇しており、女性だから移動手段が少ないということはありません。

 というより、男女の社会的性差を区別すること自体がナンセンスになりつつあります。

 このように考えると、現代の「デートカー」に「男性が女性を誘うためのもの」という意味合いは必要ありません。

 また、価値観が多様化している現代では、「デート」は必ずしも若い男女のみのものではなく、同性や年齢の離れたふたり、あるいは親子同士でのドライブも広い意味での「デート」と呼ぶことができます。

 結局のところ、現代における「デートカー」とは、すべてのユーザーが快適に過ごせる移動空間を提供するクルマであると定義付けられるのかもしれません。

※ ※ ※

 では、プレリュード コンセプトは「すべてのユーザーが快適に過ごせる移動空間を提供するクルマ」と言えるのでしょうか。

 もちろん現時点では詳細は不明ですが、ベースになるであろうシビック e:HEVが非常に高い評価を受けていることを考えると、プレリュードの市販版には十分にその素質があると言えそうです。

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