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人類の敵「花粉」はクルマにも悪影響を及ぼすって本当? 早めの洗車が効果的! 車内に侵入したらどうする?

くるまのニュース 2024年2月26日 14時10分

冬から春先にかけて多くの人を悩ませる花粉は、クルマにも悪影響があると言われています。クルマの花粉対策はどのようにすれば良いのでしょうか。

■花粉はクルマのボディの天敵だった!

 冬から春先にかけて「花粉」が飛散する時期は、花粉症に悩まされる人も多いでしょう。
 
 この花粉は人体だけでなく、クルマのボディにも悪影響があると言われているのですが、一体どういうことなのでしょうか。
 
 都内のコーティング専門店スタッフのIさんに聞いてみました。

「花粉の細胞膜を形成する多糖成分『ペクチン』が悪さをすると言われています。ペクチンは水分を含むと粘着性が増し、雨や水蒸気など水分を含んだペクチンが花粉から溶け出し、クルマの塗装面を侵食してしまうのです。

 結果としてシミになってしまったり、ボディの鋼板にサビを発生させる原因になります。そのため、できるだけ早めに、かつ小まめに対処する必要があります」

 また、2月から4月にかけては、花粉だけでなく中国大陸から飛んでくる「黄砂」も要注意な存在。

 黄砂は石の細かい粒子のため、ボディ表面に細かい傷を付ける原因になります。細かい傷が増えることで、汚れも付着しやすくなり、結果として花粉同様に塗装面に大きな被害をもたらしてしまうといいます。

「花粉や黄砂は車内にも入り込みやすく、やっかいな存在です。内装にも良くありませんし、エアコン内部などに入り込んでしまうと、作動させるたびに車内に飛散することになります。

 ボディ表面の花粉や黄砂を落とすだけでなく、車内に持ち込まないようにできるかが対策のポイントになります」(コーティング専門店スタッフ Iさん)

 それでは、ボディに付着してしまった花粉や黄砂は、どのように取り除くのが良いのでしょうか。

「早めに水をたっぷり使って洗車をすると良いでしょう。なぜ“早め”なのかというと、花粉に含まれるペクチンは水分を含むと粘着性が増すためです。

 汚れが流れ落ちないくらいの小雨が降って、その後気温が上昇するとペクチンが流れ出して固着するので、花粉が付着したら早めに取り除いたほうが良いです。

 カーシャンプーなどを使う前に、最初に水の勢いで大部分の花粉を洗い流すことが大切です」(コーティング専門店スタッフ Iさん)

 小まめな洗車が効果的なのは分かるのですが、それでも花粉が原因でシミができてしまうことがあります。そんなシミを除去するには、50℃~80℃のお湯が効果的だそうです。

「ペクチンは熱に弱い特性があるので、お湯で分解・洗浄することでシミを落とす、または薄くすることができます。

 ただし、ボディ全体にお湯を使ってしまうとボディのコーティング効果が弱くなりやすいので、お湯に浸したウェスを部分的に当てるなど限定的な使用がおすすめです」(コーティング専門店スタッフ Iさん)

 洗車で花粉を取り除いたあとは、コーティングも忘れずにおこないたいもの。コーティングによって塗装面を保護することが可能となり、樹脂製パーツなどにもコーティングを施しておくことで、走行風によってクルマへの付着をある程度防ぐことができます。

 車内に入り込む花粉はどのように対策すれば良いのでしょうか。

 これは家と同じ考えで、クルマに乗り込む前に衣服をはたいて花粉を落としたり、ダッシュボードなどはモップやウェットシートなどで花粉を取り除くのが効果的です。

 また、シートへ付着した花粉は掃除機で吸い取るのがベストですが、粘着ローラーなどでも軽減させることができます。

 そして、カーエアコンのフィルターも花粉除去性能があるものに交換すると良いでしょう。また、車内用の小型空気清浄機なども花粉対策としての効果が期待できるようなので、活用してみても良いかもしれません。

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