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「理解するのに時間かかった」脳が混乱する「異様な交差点」が話題に!? 初見殺しすぎるヤバイ横断歩道、実は「公式」なワケ

くるまのニュース 2024年3月6日 11時10分

SNS上で、インパクトのある道路風景が話題になっています。いったいどんな風景で、なぜ話題になったのでしょうか。

■CGのようなクルマの正体は?

 コメントでは「ナニコレ珍百景レベル」「?????」「なんじゃこりゃ」などコメントが多数。いったいどんな風景なのでしょうか。

 投稿された写真は、横浜市鶴見区にある住宅街の生活道路のワンシーンです。何の変哲もないはずの街角のなか、異様なのは、道路が手前から奥にかけてビッシリと白い車線で覆いつくされていることです。

 投稿したのはYocco18さん(@yokohama18ku)。「理解するのに時間がかかった・・・。」と驚きのコメントです。

 明らかに普通ではない光景に、リプライや引用では
「自分も初めてここ通ったときに意味わならなくて一瞬フリーズした記憶がある」
「以前一度歩いて通りましたが、どこまで横断歩道を渡っていいのかわからずタイムロスした記憶があります」
「慣れてないドライバーが後ろの車に早く行けよってクラクション鳴らされてる」
「初見殺しの交差点」
「どこで信号待つか悩んだ記憶」
「ここ自転車で通った時、マジで頭をフル回転させた。正解しているかも分からんけど」

 といったコメントであふれています。

 これは一体、どういうことになっているのでしょうか。実は、以下のような複合的な状況が重なり合ったものだと考えられます。

●2つの「T字路」が近接している
●別々の交差点にすると、信号が近接することになるので、つなげて1つの「変則十字路」な交差点としている
●複雑な交通流となるため、スクランブル交差点として運用している
●スクランブル交差点の中でも、「交差点内全体が横断歩道で埋めつくす」種類のものを採用している

「変則十字路」交差点の制御はむずかしいものです。たとえば脇道から入って脇道へ抜けていく場合、通常の十字路ならまっすぐ通行すれば交差点を抜けていきます。しかし「変則十字路」なら、いったん主道路に入って「右左折」して抜ける必要があります。

 さらに「細長い交差点」となるため、道路を横断する歩行者に、進入してくるクルマを視認しづらい問題があります。

 これらの構造的課題から、交差点内はクルマと歩行者の通行を完全に分離する「スクランブル交差点」を導入したほうが確実に安全だというわけです。

 また、一般的に見かける「X字状に交差点を斜め横断する横断歩道」ではないのも、細長く狭い形状であることが影響しています。

 なお、国土交通省の「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」(標識令)で定められた「斜め横断可」では、3種類の「スクランブル交差点」の横断歩道形状が指定されています。

 ひとつは見慣れた「X字状」のもの。2つ目は、その中央部が途切れているもの。これは、特定の時間だけ斜め横断可とする場合に採用されます。そして3つ目が「交差点全体を横断歩道とする」デザインで、今回はそれが採用された形になります。

 交通教本にも明記されているりっぱな指示標示ですが、やはり普段見かける機会が少ないせいでしょう。こうやって実際現地で目にすると、みんな戸惑ってしまうというわけです。

※ ※ ※

 横浜18区の様々な場所の魅力や気になるトピックを発信しているYocco18さんによると、このような横断歩道は珍しいと思い、投稿したとのことです。

「冷静に考えれば横断歩道なのですが、このように広い横断歩道が珍しく、初見では混乱される方も多いのではないでしょうか」(Yocco18さん)

 この現場に遭遇した際、「消防署などの前にある『停止禁止部分』の規制標示なのか、横断歩道なのか、あるいは別の意味があるのかで迷いました」とのこと。似た「斜めシマシマ」ということで、停止禁止を示す標示と見間違えたというコメントは、他のユーザーの感想でも見られました。

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