ホンダがEVの新シリーズ「Ye」を中国市場へ向けて発表しました。日本の販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。
■EVの新シリーズ「Ye」の発表と市場導入を発表。日本の販売店には反響がある？
ホンダは、中国市場向けの新シリーズ「Ye」を2024年4月16日に発表しました。
日本では発売予定はないものの、そのデザインは話題となっています。では、日本の販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。
同月25日から中国・北京において開催された「2024年北京モーターショー」（第18回北京国際汽車展覧会）にてその実車も公開され話題となっています。
今回発表されたのはEVの新シリーズとなる「Ye（イエ）」シリーズ。
同時にYeシリーズの新型車として「P7」「S7」「GT CONCEPT」の3機種が世界初公開されました。
発売時期も明示され、「P7」と「S7」はシリーズ第1弾として2024年末以降、「GT CONEPT」は第2弾として2025年内に発売予定とのことです。
すでにホンダは、EVシリーズ「e：N」シリーズを中国にて展開していますが、Yeはそれに続く新たなシリーズとなります。
その象徴として、ホンダのブランドを表す「H」マークのロゴが次世代EV向けの新デザインとなっています。
実車が公開された3機種のうち「P7」および「S7」は、SUVです。
専用のEVプラットフォームを新開発・採用しており、ホンダが脈々と受け継いでいる人間を中心とした車体設計方針「M・M思想」も取り入れています。
駆動方式は1モーター式の後輪駆動と2モーター式の四輪駆動の2種類を設定。
後輪駆動車は軽快なハンドリングの実現、四輪駆動車はパワフルかつ意のままに操れるハンドリングの両立を目指しているとのこと。
両車の違いは具体的には公表されていませんが、P7は洗練されたスマートな未来感、S7は見る人に刺激を与えるエモーショナルな感覚を表現しているといいます。
2025年中の発売予定とされたもう1台のGT CONCEPTは、先の2機種とは違って4ドアのセダンとなっています。
車名の由来は「グランド・ツアラー」で、それに相応しいロー＆ロング、そして幅広いボディデザインとなっています。
室内の作り込みにもこだわり、まるでレーシングドライバーのように運転操作に没入できる空間を目指したとのことです。
助手席側にも液晶ディスプレイを装備。ホンダの車として初めて遠焦点ディスプレイを採用し、まるで大画面のプライベートシアター内にいるかのような没入空間を体験できるとしています。
これらの特徴をもつ3台ですが、日本のホンダ販売店にはどのような反響があったのでしょうか。
関東圏の販売店担当者は次のように話します。
「中国で発表されたYeシリーズについて、お問い合わせをいただくことはあります。
『ホンダのEVが気になる』『ロゴが違って近未来感あるよね』などとお声をいただきます。
さらに、GTに関しては『SUVでもセダンらしさがあるデザインが今っぽくて欲しくなるな』との声をいただきました。
しかし、現状中国で発売するという情報のみで、日本に導入されるかは分かりません」
また、関西圏の販売店担当者は次のように話します。
「Yeシリーズなど、EVに関してのお問い合わせがあります。
『EVでSUVとかのモデルが欲しいんだけど、そういうモデルはあるの？』『発売予定はある？』といったお問い合わせが多いです。
Yeシリーズなど、海外でホンダ車のEVは展開されていますが、日本ではまだありません。
日本のEVラインナップは、軽バンやコンパクトカーなどからの導入が進められていく予定ですが、サイズの大きいSUVなどの導入はまだ先になると思います」
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ホンダは、2022年に発売した「e：NP1」「e：NS2」を含めて、2027年までに10機種のEVを投入し、2035年にはEVの販売比率を100％にすると電動化に意気込みをみせています。
中国向けに展開されるYeシリーズの日本導入の可能性は低いものの、日本ではまず軽商用バンの「N-VAN e：」が2024年秋に発売される予定です。