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実際に「EV」ってどうなの? 使い方次第で良き選択肢になる? カギは「太陽光&V2H」か スバル「ソルテラ」で試してみた

くるまのニュース 2024年6月27日 10時40分

今回取材した「ニチコン」の新しい世代の機器(V2H)を使うと、ソーラー発電で作った電力を家庭+電気自動車の充電に使えると言います。実際にスバル「ソルテラ」で体感してみました。

 ここにきて「電気自動車(EV)なんか普及しないでしょ」という雰囲気になってきている。

 確かにテスラの販売が世界規模で落ち込み、フィスカーというテスラと同時期に立ち上がった電気自動車メーカーは経営破綻。

 欧州勢も電気自動車の売れ行き低迷に直面してます。もはや電気自動車の将来は厳しいのか。

 結論から書くと「そんなことありません!」。10年後の景色は今と全く違うだろう。

 そもそもエネルギーコストは圧倒的に電気の方が安価。家庭用のソーラー発電で作る電力は高くて15円/kWh。

 電気自動車を、自宅ソーラー発電150円分で走らせたら60km以上走れてしまう。燃費の良いハイブリッド車だって400円以上掛かります。

 しかも電気自動車は蓄電池としても使える。ソーラー発電で余った電力を電池自動車に貯めておけば、夜間に使うことで電気代を節約可能。

 もう少し詳しく説明したい。基本となる電力供給源はソーラー発電だ。5kWのソーラー発電を屋根に載せると、月平均500kWh程度の電気を生み出す。

 EVのスバル「ソルテラ」を月平均1000km乗った時の電力消費量は、180kWhくらい。320kWhも余る!

新しい世代の機器(V2H)を使うと、ソーラー発電で作った電力を家庭+電気自動車の充電が可能に

 今回取材した「ニチコン」の新しい世代の機器(V2H)を使うと、ソーラー発電で作った電力を家庭+電気自動車の充電に使えます。

 つまり平均的な家庭なら、5kWのソーラー発電をベースに、クルマのエネルギーコストゼロ。家庭用電力購入ゼロ。そしてカーボンニュートラルを実現出来てしまう!

 今やソーラー発電は5kWで120万円も出すと設置出来る。10年使うと、毎月のエネルギーコストが1万円ということ。

 少なくとも日当たりの良い戸建ての住宅はソーラー発電+電気自動車の時代になると思う。

 ちなみにソーラーパネルは住宅の屋根に載せるのが標準的ながら、今後はガレージの屋根も有望。

 ソーラーパネルの効率向上により、5m×2.6mくらいのガレージの屋根に5kWを載せられる。

 新しい技術はドンドン進み、同時にコストダウンだって進む。だからこそ前述の通り10年後の景色は今と全く違ってくるということです。もちろん今から実践したっていい。

 今回、ニチコンの取材をしながら久しぶりに改良後のソルテラのハンドルを握った。

 ソルテラは発売初期のモデルは様々な弱点を露呈してしまう。電池寿命延命のため1日に2回しか急速充電出来ないとか(急速充電で電池の温度上がると好ましくない)。

 エアコンを入れるとイッキに走行可能距離減る上、絶対的な電池残量が表示されないため、どのくらい走れるのかイメージ出来ないなど、使い勝手はイマイチだった。

 開発チームの経験不足です。

 しかし先日行われた改良で、急速充電は1日4回まで出来るようなった。4回あれば東京から青森だって届く。

 電池残量表示も「%」で出るようになったため、絶対的な減り方が解る。また、エアコンを入れた時の航続距離表示減少も実用的になったように思う。

京都の街中や比叡山のワインディングなどをソルテラでドライブ、印象は?

 発売から2年で、問題なく使える電気自動車になったということです。京都の街中や比叡山のワインディングなどを走ってみたが、やはり電気自動車は静かで滑らか。取材日は暑かったけれど、エアコンもしっかり効く。

 あまり認識されていないことなのだけれど、エンジン車って巨大な湯たんぽ抱えて走っているようなもの。けっこうな熱源を持つ。

 電気自動車は太陽光しか大きな熱源無いので、暑い日でもエアコンの立ち上がりが良い。

 折しも京都は35.9度という酷暑日。さすがに駐めておくと車内は暑くなっているが、走り出せばすぐ快適な室温になる。

 比叡山のワインディングロードでは低重心と、バランスの良い前後の重量配分が良い味を出していた。

 電気自動車のコーナリング速度、転がり抵抗少ない(当然ながら減りも遅い)ECOタイヤすらそこらのスポーツタイヤ履くクルマより高い。

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