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約250万円! ホンダ 新型「コンパクト”ミニバン”」発表! 8年ぶり全面刷新の「フリード」どんなクルマ?

くるまのニュース 2024年6月27日 13時30分

2024年6月27日、ホンダはコンパクトミニバンの新型「フリード」を6月28日より発売すると発表しました。「AIR(エアー)」と「CROSSTAR(クロスター)」の2タイプを設定し、より幅広いユーザーに向けたラインナップとなった新型について紹介します。

■「AIR(エアー)」と「CROSSTAR(クロスター)」の2タイプをラインナップ

 ホンダは2024年6月27日、コンパクトミニバンの新型「フリード」を発表しました。翌28日より発売します。
 
 3代目となった新型フリードは、8年ぶりのフルモデルチェンジでどこが変わったのでしょうか。

 ホンダのコンパクトミニバンの歴史は、2002年登場の「モビリオ」からスタートしました。

 扱いやすい小型サイズの中に、3列・7人掛けが可能な効率的なミニバンのパッケージングを実現したことで、ファミリーユーザーを中心に支持を集めました。荷室の実用性を高めた2列・5人乗り仕様とともに、新たな市場を開拓することに成功しています。

 その後継車として2008年に登場したのがフリードです。3列シート仕様と2列シート仕様というラインナップはそのまま継承され、2016年には2代目に切り替わっています。

 2代目では、2019年のマイナーチェンジ時にSUVテイストを感じさせるクロスオーバースタイルを採用した「フリード CROSSTAR(クロスター)」を追加し、さらにラインナップを拡大。

 その結果、老若男女問わず幅広いユーザーから根強い支持を集め、モデル末期まで新車販売ランキングの上位に位置する人気モデルとして君臨し続けました。

 そしておよそ8年ぶりのフルモデルチェンジで登場したのが今回の3代目 新型フリードです。

 新型は、ユーザーのライフスタイルに合わせた2つのタイプを設定しました。

 ひとつは、子育て層向けのファミリーカーとして魅力を高めた「フリード AIR(エアー)」で、もうひとつは先代で追加されたフリード クロスターです。

 従来あったベースグレードは存在せず、エアーは標準タイプと上級仕様「EX」というグレード構成とし、クロスターはEX相当の装備レベルを持つモノグレードとしています。

 エアーの外観は、パッケージングの良さを感じさせるシンプルなスクエアフォルムをベースに、ボディサイドにも余計なラインを加えず、張りのある面を強調したクリーンなスタイルとしました。

 ボディサイズは、全長4310mm×全幅1695mm×全高1755mm、ホイールベース2740mm。

 扱いやすいサイズはほぼ先代同様で、全長が45mm長いのが大きな違いです。これは後述するパワートレインの変更による延伸が主な理由となっています。

 全高も105mm高くなっていますが、これはアンテナがシャークフィンタイプになったことによる違いだといいます。

 クロスターはこうしたエアーのスタイルをベースに、アウトドアにも似合う力強さをプラスしています。

 ボディの下回り全周に専用のブラックガーニッシュを採用し、高輝度シルバーガーニッシュやブラックとシルバーで加飾された専用デザインのアルミホイール、LEDフォグランプとともに、アクティブなイメージで仕上げました。

 なおフェンダーのワイド化により新型フリード クロスターは車幅が25mm拡大し1720mmとなるため、3ナンバー仕様となります。

 ボディカラーは各タイプにマッチする色合いを中心に、エアーが9色、クロスターは8色を用意します。

2つの異なる「価値」を用意した3代目の新型フリード[左:新型「フリード AIR(エアー)」/右:新型「フリード CROSSTAR(クロスター)」]

 外装同様に、新型フリードの内装もシンプルで使いやすさを感じさせるデザインを追求しました。

 水平基調のベルトラインやリアクオーターウインドウの拡大、さらにシート背面造形の工夫などにより、3列全席で快適な視界を確保。ボディ剛性の見直しなどによる乗り心地の向上と相まって、乗員全員が快適なドライブを楽しめる配慮がされています。

 インパネまわりは、ドライバーや乗員にとって視覚的なノイズが少ないシンプルな造形で、フードレスの7インチTFT液晶メーターにしたほか、Aピラー(前窓を支える柱)の形状やドアミラー位置も変更され、車両感覚のつかみやすさを高めています。

 エアーでは柔らかなファブリックを配し安らぎを表現。ブラックのほか、グレージュの明るい内装色も設定し、リビングのような雰囲気としています。

 いっぽうクロスターは、アウトドア用品やファッションを思わせるブラックとカーキのコーディネートとしました。

 また各タイプのシート素材や、エアーのインパネのファブリックには撥水性・撥油性をもたせた加工を施し、汚れに強く掃除しやすい仕立てとしています。

■3列シート仕様を中心に2列・5人乗り仕様をクロスターに設定

 シートレイアウトは、2列目に左右独立式のキャプテンシートを備え、前後でウォークスルー可能な2+2+2の6人乗り仕様を基本に、2列目を6:4分割式の3人掛けとした7人乗りを設定するほか、クロスターには2+3の2列・5人乗り仕様も設定します。

 パッケージングの見直しを図り、2列目席のひざまわりを30mm拡大。3列目席は先代同様の左右跳ね上げ式ですが、座り心地を維持しながら薄型化と軽量化を図り、跳ね上げ位置も下げたことで荷室の使い勝手も大幅に高めました。

 なお3列シート車のエアーEXとクロスターには、後席用のリアクーラーも装備します。

 いっぽうクロスターの2列・5人乗り仕様は、後席にダブルフォールダウン機構を備えるほか、荷室を専用設計し低床フロア化。大型2段収納が可能なフロアボードを装備するなど、こちらも荷室の空間効率をさらに高めています。

新型「フリード」はセカンドシート(2列目席)を左右独立のキャプテンシートとした3列・6人乗り仕様を中心にラインアップ

 新型フリードのパワートレインは2つ。ハイブリッドモデルは、2モーターハイブリッド「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を新設定。モーターならではの力強さやスムーズさと、最大で25.6km/L(WLTCモード燃費)のカタログ燃費を実現する低燃費を両立させます。

 主にこのe:HEV搭載に対応するためフロント部が延伸されたことで、前述の通り従来型より全長が45mm長くなりました。

 ガソリンモデルは、1.5リッターDOHC i-VTECエンジンを搭載。最高出力118ps、最大トルク142Nmを発揮し、CVT(自動無段変速機)と組み合わせます。

 FF(前輪駆動)に加え、4WDがe:HEV、ガソリンともに設定されます。

 機能面では、ホンダの先進運転支援機能「Hond a SENSING(ホンダセンシング)」を全車に標準装備。フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを用いたシステムで、さらなる性能向上を図っています。

 新型フリードの販売価格(消費税込み)は、250万8000円から343万7500円までです。

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 新型フリード クロスターの2列・5人乗り仕様の優れた荷室空間を活用する福祉車両として「フリード クロスター スロープ」が新設定されました。

 電動ウインチと大型スロープを後部に備え、乗車定員は車いす1名を含む計6名。車いすの乗員用のリアクーラーとリアヒーターダクトも備えるなど、快適性にも配慮した仕様です。

 価格(消費税非課税)は、299万7000円から329万5000円です。

 このほか、助手席シートを電動昇降させる「フリード クロスター リフトアップシート」もラインナップされます。

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