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ホンダ「“2列6人乗り”ミニバン」がスゴイ! 「前列に3人座れる」斬新シート&“全長4.3m”の小柄ボディ! めちゃ“クセ強”な「エディックス」とは?

くるまのニュース 2024年7月4日 12時50分

近年コンパクトミニバンが人気を博しているなか、ホンダはかつて前席に3人座ることができる、斬新なクルマを販売していました。一体どんなクルマなのでしょうか?

■「3+3」レイアウトのコンパクトミニバン「エディックス」とは?

 近年トヨタ「シエンタ」や、ホンダ「フリード」など、小さなボディに沢山の人と荷物を載せることができるコンパクトミニバンが人気を博しています。
 
 そんななかで、ホンダはかつて前席に3人座ることができる、一風変わったパッケージのクルマを販売していました。

 そのクルマは2004年に発売されたホンダ「エディックス」です。

 ボディは全長4285mm×全幅1795mm×全高1610-1635mmと、シエンタやフリードに近しいサイズ感となっており、取り回しの良さを実現しつつ十分な居住空間と荷室容量も確保されています。

 エクステリアは「スポーティ&ダイナミクス」をコンセプトに、ショート&ワイドなボディを活かしながら、大きく前傾したクラウチングスタイルに、サイドのキャラクターラインなど、疾走するアスリートの筋肉を思わせる有機的で躍動感にあふれたデザインです。

 そして最大の特徴であるインテリアには、前列、後列とも横3名分の独立したシートが設置された2列シート6名乗車のレイアウトを採用しています。

 また6席はすべて独立して前後にスライドでき、フル乗車時にはV字に配列することで乗員同士の肩が触れないような工夫も施され、さらにルームミラーをセンターではなくドライバー側にオフセットして設置。

 そのほかサンバイザーが3つ装備されるなど、様々なアイディアが盛り込まれました。

 パワートレインに関して、発売当初は1.7リッターおよび2リッター直列4気筒エンジンがラインナップ。

 その後パワー不足という意見もあったため、後期型では2.4リッター直列4気筒エンジンが追加されました。

 エディックスはユニークなシートレイアウトの個性的なミニバンとして大いに話題となり、実際にユーザーからは、「子供をすぐに手の届く範囲に座らせられるため、後席に座らせるよりも安心できた」「席がベンチシートのようになるから、荷物の置き場所としても便利だし、助手席側から運転席側への移動も簡単で助かっていました」などといった使い勝手の良さを感じている声をみられました。

 その一方で「昔乗っていたけど、3人並んで乗るとどうしても横方向や足元が狭くなりがちだった」「前席のセンターシートは左右のドアから遠くなるから、結局後席に子供を乗せた方が楽」などの意見に加えて、同時期に2列シート5人乗りや3列シート6人/7人乗りのコンパクトカーやコンパクトミニバンが次々に登場。

 これらの方が使い勝手や販売面でも軍配が上がった結果、前席3人掛けのミニバンは人気を集めることができず、エディックスは2009年に生産を終了しました。

 しかし、横1列に3人座れるというレイアウト自体は魅力的です。

 近年のEVのようにエンジンスペースが小さくなることで広大な室内空間を確保し、車内のセンタートンネルがなくなって足元がフラットになれば、再び前席シート3人乗りのクルマが復活する可能性もあります。

 現在は絶滅していますが、アイディアや技術革新によっては、再注目されることでしょう。

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