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SUVでも参加OK! コスパ最高の”価値あり”イベント「マツダ スピリットレーシング ジムカーナ エクスペリエンス」を体験

くるまのニュース 2024年7月6日 22時10分

マツダはモータースポーツの裾野を広げる活動を積極的に後押ししています。2024年から始まった「マツダ スピリットレーシング ジムカーナ エクスペリエンス」はその活動のひとつであると言いますが、一体どういったものなのか、「CX-60 PHEV」に乗って実際に体験してみました。

■「共に挑む」がスローガンのマツダスピリットレーシングの活動

 マツダは長年ロードスターを使った、ロードスターカップ、ロードスターパーティーレースを主催してきました。また、マツダ車全車種を対象にしたマツダファンサーキットトライアル、マツダファンエンデュランスなども主催し、サーキットを走る楽しさも伝えています。

 そんななか、「共に挑む」をスローガンに掲げ、モータースポーツをユーザーと一緒に盛り上げていくことを目指した、同社のモータースポーツ部門「マツダスピリットレーシング」が旗揚げされ、マツダのワークス活動が2022年のスーパー耐久フル参戦という形で始まりました。

 マツダスピリットレーシングは運転免許を持たないユーザーに対しても、eスポーツからステップアップして実際にレースに挑戦する「バーチャルからリアルへの道」という活動のほか、アマチュアドライバーが参加できるグラスルーツレースの頂点である「スーパー耐久レースへの道」という活動も行っています。後者は、経験者のなかから上位クラスへ挑みたい人について、スーパー耐久というカテゴリーに参加してもらおうという活動です。

 免許とクルマを持っている人ならモータースポーツに挑戦してみたいと思う人も多いはず。走行会というカテゴリーから参加し、タイムアップをしてどんどん上位のカテゴリーに挑戦している人も多いでしょう。

■気軽に始められるモータースポーツの第1歩はジムカーナが最適

 しかし、いきなりサーキット走行だと、なんだか怖そうだし、クルマが壊れたり、ぶつけたりしたらどうしようという不安から、二の足を踏んでいる人もいるかもしれません。そんな不安を持つ人に向けて、「モータースポーツの入門カテゴリーとして紹介される、ジムカーナに参加してみませんか?」という提案が、今回参加した「MAZDA SPIRIT RACING GYMKHANA EXPERIENCE(マツダ スピリットレーシング ジムカーナ エクスペリエンス)」です。

当日は約60台がエントリーし会場現地は大盛況!終始和気あいあいとした和やかなムードだったのが印象的

 ジムカーナは広場にパイロンを立ててコースを作り、指定された順番にパイロンを通過しゴールを目指すタイム計測競技です。サーキット走行ほど速度が出ないため、タイヤやブレーキがノーマルの車両でも十分に楽しめるものです。

 もちろん突き詰めればさまざまなチューニングや運転テクニックが必要になり、とても奥の深い競技なのですが、手軽に始められるのがジムカーナの魅力です。

 マツダスピリットレーシングの担当者は「まずはモータースポーツに興味を持ってほしい。そしてマツダ車の魅力が伝わるようにしていきたい。だからと言って、マツダ車限定にするわけでなく、広く多くの人に参加してもらって興味を持つきっかけになってほしいと思い、今年からこのイベントを開催するようになりました」と経緯を語ってくれました。

 さて、どんなイベントなのか、その内容を細かく見てみましょう。

■プロドライバーの同乗走行やアドバイスも!

 2024年6月30日に開かれた第1戦の舞台は、筑波サーキット(茨城県下妻市)ジムカーナ場。まずは初心者に楽しんでもらおうと、午前中は簡単なレイアウトのコースで3回走行を行い、ジムカーナの雰囲気を体験してもらいます。午後は少しコースを難しくして、練習走行を行ったあとに、公式戦同等にパイロンタッチのペナルティーや、ゴール後の不停止などのペナルティーを厳しくチェックする、模擬ジムカーナ大会を行います。

本格的なカウントダウンからフラッグが振られてスタート。1~2速をメインにするコースレイアウトで、加減速にしっかりメリハリをつけて走るのがポイント

 今回は全日本ジムカーナチャンピオンの河本晃一選手、全日本ジムカーナチャンピオンかつスーパーGTに参戦中の柴田優作選手、スーパー耐久シリーズチャンピオンの金井亮忠選手という豪華な講師陣が参加していました。走行枠の1本について、プロドライバーである講師に自分の車を運転してもらい、自分は助手席で車の限界を体験することもできます。

 また、昼食休憩後にはデモランも行われ、その凄(すご)技に驚くばかりという時間もありました。河本選手は自身が全日本ジムカーナに参戦しているND RFロードスターで、柴田選手はパーティーレース仕様の最新型NDロードスター、金井選手はなんと市販車のCX-60 PHEVでデモランを行いました。

 ロードスターが鋭い走りを見せるのは分かりますが、CX-60がその大柄なボディを持ちながら俊敏な走行を見せていたのには、皆一様に驚きを隠せませんでした。どんなカテゴリーのどんな車種でも走りが楽しめるのがマツダ車、というのを目の当たりにした瞬間です。

 誰でもどんな車種でも、マツダ車でなくても参加可能という懐の広さで、軽やコンパクトカー、SUVもしっかりクラス分けされて参加可能。もちろんロードスターやRX-7、RX-8などのスポーツカーも多く参加していました。

■経験者でもしっかり楽しみながら練習ができる

 マツダ スピリットレーシング ジムカーナ エクスペリエンスの参加者に、実際に参加した感想を聞いてみました。ゼッケン42と52のデミオでダブルエントリーしていたのは、松田新太郎さんと白滝裕真さん。

3代目デミオで参加していた松田さんと白滝さん。軽量ボディを生かして本番でも好タイムを記録

 なんとイベント直前に今まで乗っていたデミオを売って、全く同年式のデミオを購入してきたそうです。走行距離とボディが良かったので等価交換という形で、クルマ屋さんで入れ替えてきたとのこと。

 聞けば現役大学生で、自動車部に所属して学生ジムカーナに参加していて、ジムカーナやサーキットなどの経験はあるとのことです。確かにパドックが自動車部らしい雰囲気であふれていました。

 そんな経験がある2人ならではの感想として「学生ジムカーナは学校対決という戦いの場でもあり、ライバル校がいてテクニックなどをお互い詳しく教え合わないこともあるので、周りに声をかけにくいときもあります。今回のイベントのような場で練習することが経験になるし、プロドライバーに1人ずつじっくり教えてもらえるのが良いですね。なにより参加費が安いのが魅力的です!」と語ってくれました。

■ジムカーナのトレーニングが普段の安全運転にもつながる!

 新型マツダ2で参加していたのは山下素子さん。なんと納車されたばかりで2000kmをやっと走ったばかりだといいます。

 デミオのMT車からクルマ人生が始まり、走りの楽しみを知りBRZに乗り換えたものの諸事情により手放し、コンパクトカーでMTがある車種ということでマツダ2に戻ってきたそうです。

納車されたばかりの最新型マツダ2でアグレッシブな走りを魅せた山下さん。グレードは15 SPORTの6MT

 まだ新車とはいえ、このイベントに向けてシートをフルバケットシートに交換してくるあたりに、クルマ好きな部分が見えます。

「今回のエクスペリエンスは走行本数が多いことと、プロドライバーの講師がしっかり教えてくれることがとても魅力的です。走行後に『純正の足とタイヤのまま、もう少し練習をしてから交換をしていった方がより効果的ですよ』というアドバイスももらえましたので、まずはしっかり練習していきたいです」

「こういう練習会に参加することで運転が楽しくなるだけでなく、クルマのことがよく理解できて、普段の日常での安全運転にもつながることを実感しています」と感想を語ってくれました。

■表彰だけでなく、参加者全員にお土産まで

 取材に同行していたくるまのニュース編集部の担当者は「今回は取材枠ということでCX-60 PHEVで参加させてもらい、電動駆動を生かした鋭い走りが体験できました。それに重量級のクルマがこんなによく曲がるとは思いもしなかったです。今度は仕事抜きで自分のクルマで来ようと思っています」と、このイベントに魅了されていました。

先ほどまで走っていた様子の写真が盾になってお土産に。参加者からとても好評で喜ばれていた

 マツダ スピリットレーシング ジムカーナ エクスペリエンスの参加料は、シリーズ共通で1万500円(税込み、以下同)、レディース割り引き1000円引き、マツダ車割り引き1000円引き。つまり女性がマツダ車で参加すれば8500円というから驚きです。模擬ジムカーナ大会も行われたことで表彰やトロフィーの贈呈、参加者全員の走行写真のプレゼント、さらにはマツダとコラボしたにしき堂のもみじ饅頭(まんじゅう)のお土産付きで、1万500円の走行会とは思えない充実ぶりでした。

 今シーズンは残り4戦、筑波サーキット(茨城県下妻市)とTSタカタサーキット(広島県安芸高田市)の2カ所で開催が予定されています。

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