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調布&多摩から夢の「国道16号直結」実現近し!? 4車線&立体交差化「南多摩尾根幹線」最後の「未開通区間」はどうなっているのか

くるまのニュース 2024年7月19日 16時40分

多摩ニュータウンをつらぬく幹線道路「南多摩尾根幹線」の整備工事が進んでいますが、さらに橋本の国道16号まで到達する計画となっています。完成すればどれだけ便利になり、工事はどこまで進んでいるのでしょうか。

■多摩の「重要幹線」最終的にどうなる?

 多摩ニュータウンをつらぬく幹線道路「南多摩尾根幹線」の整備工事が進んでいます。
 
 将来的には、相模原市内の国道16号まで到達する計画です。完成すればどれだけ便利になり、工事はどこまで進んでいるのでしょうか。

「南多摩尾根幹線」は現在、側道部分しか完成しておらず、肝心の4車線の本線がまだ工事の段階です。側道も一部で途切れている部分があり、生活道路の域を脱せていない状況で、渋滞も激しくなっています。

 本線は交差点を立体交差していくため、完成すれば信号ゼロの快適なバイパスとして真価を発揮していくこととなります。

 ルートは、調布市の甲州街道から下りてくる「鶴川街道」を引き継ぐ形で、若葉台・唐木田を経由して、町田街道へ直結します。

 先述のとおり、側道部分はほぼ全線つながっているのですが、信号が多いため、朝夕は特に渋滞します。また、若葉台地区の一部は2車線道路のままなので、ボトルネックとなっています。本線はトンネルで山を抜けてショートカットしていく計画です。

 さて、長らく「側道しかない状態」のままだった南多摩尾根幹線も、近年になって各地で工事が本格化しています。あちこちの工区で、同時進行で工事が動いています。

 もっとも難工事であるのが、先述の山をつらぬく「稲城多摩トンネル」です。工事は2025年開始の計画で、その準備として、東側のトンネル坑口の擁壁工事が進められています。

 ほかに大々的な工事としては、稲城駅周辺でJRの武蔵野貨物線をまたぐ「竪谷戸大橋」の橋台が工事中。ほかにも交差点の立体交差部の橋脚も先行して工事が進められており、鎌倉街道と交差する多摩卸売市場前交差点ではすでに橋脚が見えてきている状況です。

 さて2024年夏に入り、本線部の工事も「鶴牧工区」「豊ヶ丘工区」で最盛期を迎えようとしています。鶴牧工区では準備となる擁壁工事も一段落しており、いよいよ両工区で道路部分の築造が始まっていきます。

 工事は7月上旬に開始。完了は2025年10月ごろの予定です。そのあとにいったん車線を切り替え、できたてホヤホヤの本線部を走行できるようになります。そのあと、残りの歩道部などを別工事で仕上げて、全体完成となります。

 どちらも延長170m、275mと、ほんの一部が出来上がるにすぎません。しかし着実に4車線の本線部が姿を現していきます。もちろん真価を発揮していくのは、交差点の信号待ちが立体交差で解消される時だと言えるでしょう。工事の動向に注目です。

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 ところで、この「南多摩尾根幹線」は町田街道につながって終わりで、肝心の大動脈である「国道16号」には直結していません。

 ここを繋げるため、都県道「相模原立川線」のバイパスとして450mが整備中。ここが完成すれば、ついに国道16号の「清新」交差点にまっすぐ到達できるようになります。すでに事業化しており、現在は用地取得の段階となっています。

 西東京~多摩地区~相模原をつなぐ幹線ネットワークの「総仕上げ」となる、相模原立川線のバイパス未開通区間。事業完了期間は「2027年度」となっており、こちらも期待が高まっています。

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