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小型ミニバン「シエンタ」「フリード」どっちがいい? 価格や装備がかなり違う!? 「ライバル車」ベストな選び方とは

くるまのニュース 2024年7月21日 18時10分

小型ミニバンのライバル車として、トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」があります。両車は似ているものの、価格や装備が異なるようです。購入を検討するなど、どのように選ぶのが良いのでしょうか。

■「シエンタ」vs「フリード」

「シエンタの購入を考えているのだけれど、新型フリードを見てから決めよう」という人もいれば「新型フリードを考えている。でも期待値に届いていなければシエンタにしようと思う」みたいな人もいることだろう。
 
 誰が何といっても、トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」はライバル関係にある。そして、2024年6月28日に全面刷新した新型フリードが発売された。
 
 果たして新型フリードとシエンタには、どのような違いがあるのだろうか。購入する人の気持ちになって比較してみたい。

 まずはクルマの評価で一番重要な価格と装備のバランスから。

「とにかく予算を絞りたい」と考えているのなら、瞬時も迷わずシエンタだろう。

 新型フリードは、原材料費の高騰やフルモデルチェンジで大幅な値上げを行っており、一番安いモデル(エアー・ガソリン・2WD)で250万8000円になってしまった。

 一方のシエンタは、3列シートの一番安いモデル(X・ガソリン・2WD)は203万5200円からラインナップしている(2列シートの一番安いモデルは199万5200円)。

 約50万円違うと、新型フリードはもはやワンランク上のモデルというイメージだ。

 シエンタのXグレードは、プリクラッシュセーフティに代表されるADAS(先進運転支援機能)のスペックは新型フリードに勝るとも劣らない。

 スライドドアだって、使用頻度の少ない運転席側こそ手動ながら、助手席側は電動式が標準装備(そもそも小さい子どもがいるなら運転席側ドアは使わないことを強く推奨します)。

 エンジンはシエンタも新型フリードも同じく1.5リッター。3列シートの乗員はシエンタが7人に対し、新型フリードが6人。リーズナブルに済ませたいと思っている人はシエンタ優位です。

 ある程度装備が充実しているグレードを考えているのなら、新型フリードだと274万1200円の「エアーEX」というモデルになる。

 斜め後方の車両の存在を教えてくれ、しかも見通しの悪い場所にバックギアで出て行く際、左右から車両や自転車などが接近していたら警告の後、自動ブレーキ掛けてくれるブラインドスポット警報まで付く。この装備は都市部で乗るなら強く推奨したい。

 シエンタだと「G」(237万7500円)となる。8インチナビ+オーディオや、ETC車載器、ドライブレコーダーまで標準装備されている。この3つの装備を新型フリードに付けようとしたら20万円くらい掛かります。

 新型フリードのエアーEXは、アルミホイールや革巻きハンドルが標準装備ながら、36万3700円+装備分の金額差を考えると、迷ったらシエンタの方が魅力的かもしれません。

■新型「フリード」のほうが優れているところは?

“ご予算豊富コース”だとどうか。

 新型フリードは、309万1000円の「エアー e:HEV EX」(ハイブリッド)がいいだろう。ホンダに聞くと初期受注では一番の売れ筋だという。

 シエンタは「ハイブリッド Z」の303万6600円。これにアルミホイールのオプションを加えると、新型フリード エアー e:HEV EXとほぼ同じ金額になる。

 新型フリードは、不思議なことに上級グレードほど割安になっているようだ。片やシエンタって最上級グレードを選ぶと“案外いい価格”になる。

 アルミホイールを除く装備差は、ナビとETC車載器、ドライブレコーダーの3点セットくらいだと思っていい。

人気のコンパクトミニバン(新型フリード)

 シエンタ Zのナビは10.5インチと大きいので、同じようなサイズのナビやETC、ドライブレコーダーをホンダ純正オプションで選ぶと30万円超コースになってしまう。

 ただ、これらを社外品で揃えると20万円くらいで済む。ということで最上級グレードは3点セット分の価格差だといえる。

 さて、ここからが本題です。「価格分の魅力を持っているか」という点はどんなもんだろうか。

 新型フリードは明らかに優位なのは、3列目シートの絶対的なスペースとラゲッジの使い勝手。

 身長183cmの私(国沢光宏)が運転席に座り、2列目シートも私に合わせた時、新型フリードならなんとか3列目シートにも乗員が座れるものの、シエンタは無理。

 ただ小柄な人が半分くらい混じればシエンタでも7人座れるとは思う。

 ちなみに、シエンタはガソリン車もハイブリッド車も2列シートと3列シートが選べるが、新型フリードは「エアー」が3列シートのみ(6人/7人)、SUV風の「クロスター」が2列シートと3列シートが選べます。

 ラゲッジスペースは、新型フリードが左右跳ね上げ収納で、シエンタは下に格納するダイブダウン。

 私の現在のマイカーであるトヨタ「ノア」は左右跳ね上げ収納、ノアの前に乗っていたホンダ「先代ステップワゴン」はダイブダウンと、両方使った経験からどちらが使い勝手が良いかとなれば、左右跳ね上げに軍配を上げておく。

 収納の仕方もフリードの方がやりやすい。試乗する機会あったらぜひとも比較してみていただきたい(3列目をたたみっぱなしだと関係ないですが)。

 パワーユニットだけれど、滑らかさでは巡行時を除き常時モーター駆動の新型フリードが勝る。

 エンジンそのものも新型フリードの4気筒に対してシエンタは3気筒。乗り比べると停止からの走り出しや、巡行時のエンジンフィールなど案外違う。

 これらの点に価格差分のバリューがあると思えば新型フリード、価格差分を感じないというならシエンタが優位でしょう。

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