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「シフトレバーにレジ袋」はダメ? ゴミ箱代わりが「車の誤操作」の原因に? レジ袋が危険な理由とは

くるまのニュース 2024年7月21日 9時10分

コンビニやスーパーのレジ袋をシフトレバーに引っかけてしまうことがありますが、これは非常に危険な行為だといいます。どういった点がいけないのかについて解説します。

■「あ! ちょうど良いところに」と思っても「ゼッタイにNG」です!

 コンビニやスーパーなどで買い物をしたあと、レジ袋をシフトレバーへ引っかけてフック代わりに使う人がいます。また車内での飲食後、レジ袋をゴミ箱としてつかうために同様のことをする人もいるでしょう。
 
 しかしこれは、思いもよらない事態となりかねない「非常に危険」な行為だといいます。いったい何が問題なのでしょうか。

 クルマの修理・点検を行う自動車整備工場の整備士によると、オートマチックトランスミッションのシフトレバーに、レジ袋やお守りなどを引っかけたまま持ち込むお客は案外多いといいます。

 なかには、お守りの細いひもがシフトのすき間に引っかかってしまい、取れなくなってしまうケースもあるようです。

 しかしその何気ない行為が、思いもよらない事態を引き起こす可能性があるといいます。

 シフトレバーは、文字通り「シフト操作」をおこなうためのレバーです。

 上から「P(駐車またはエンジンの始動)」「R(後退)」「N(動力が伝わらない状態)」「D(通常走行)」と、順に縦方向に動かす「ストレート式」がベーシックなスタイルとして古くから知られています。

 また近年は通称「プリウスシフト」と呼ばれる「電制式シフト」タイプも普及しているほか、ホンダや日産の最新モデルでは「ボタン式」タイプも存在しています。

 いずれのタイプも、ブレーキを踏まないと動作(シフトチェンジ)しないようになっているほか、ストレート式ではシフトの先端にボタンが備わるものもあるなど、不意の誤操作を防ぐような仕組みがとられています。

 ただし引っかけたレジ袋の中身が重かったりする場合、意識せずシフトが切り替わってしまう危険があると前出の整備士は警鐘を鳴らします。

 ちなみにDからNの操作は、シフトレバーを動かすだけで入ってしまいます。

 たとえば下り坂や急ブレーキによるクルマの姿勢変化によってレジ袋の中身が大きく動いてしまい、その重みで不意にシフトがNに入ってしまうことも、ないとは言いきれないのです。

 それが下り坂の走行中だった場合、途端にエンジンブレーキが効かなくなり、非常に危険な状態に陥りかねません。

 またNに入ったことに気づかないままアクセルを強く踏んでも動力が伝わらない状態のため、エンジン音が高まるばかりでクルマが前進・後退することはありません。

 そこでようやく気付き、あわててシフトを切り替えてしまったら最悪です。

 もしアクセルを強く踏んだままの場合、突如として「急発進」してしまう危険もあるのです。

※ ※ ※

 このほか、弱いながらもレジ袋の重みがレバーに対しじわじわと負荷をかけることから、電子制御の誤作動を誘発してしまい、故障の原因になるケースもまれにあると前出の整備士はいいます。

 なかでも古いクルマの場合、経年劣化の影響もあって壊れやすくなっていることから、特に注意が必要だとしています。

 ともあれ、レジ袋をシフトレバーに引っかけるくせがある人は今すぐに止めたほうが良いでしょう。

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